【ラリーの栄光をもう一度】ポルシェ911ビジョン・サファリ スパルタンなオフロード仕様 ミュージアム所蔵モデル公開
公開 : 2020.11.22 08:01
ポルシェ911ビジョン・サファリは、1970年代にアフリカのラリーで伝説を残した911 SCサファリを現代風に解釈したモデルです。足回りの強化やロールゲージの装備など、本格的なレース仕様となっています。
911 SCサファリにオマージュ
「スポーツカーとオフロードの特性を、ポルシェほど信頼性の高い形で両立させることができる自動車ブランドは他にはないと信じています」とチーフデザイナーのマイケル・マウアーは述べている。
1970年代、ポルシェ911は伝説の東アフリカ・サファリラリーでその驚異的なオフロード性能を証明した。このレースでは、ケニアの荒野を5000km近く横断している。
1978年、ポルシェのワークスドライバーであるビョルン・ワルデガルドとヴィック・プレストンJr.は、グランドクリアランスの向上、全体的なボディ補強、特徴的なマルティーニ・ストライプを施したポルシェ911 SCサファリを駆って、トップグループの先頭に立っていた。
彼らは、空冷911が高速道路やレースコースと同じように砂漠でも止められないクルマであることを証明した。
サバンナの赤い埃に覆われたポルシェ911 SCサファリが、水や泥をはね上げて疾走する姿は、多くの人の目に焼き付いたはずだ。
スパルタンなラリー仕様
ポルシェのデザインチームは、2012年にこの伝説的なオフロードカーに敬意を表し、現代的な再解釈を施した。
ポルシェ911ビジョン・サファリは、991世代の911をベースに作られた。強化サスペンション、屈強なホイールハウジング、大型バンパー、レースシートとロールケージを備えたスパルタンなラリー用コックピットなど、SCサファリの伝説的な姿を反映している。
また、暑いステージでドライバーのヘルメットを冷やすための冷却ファンや棚の設置まで計画した。
911ビジョン・サファリは、通常、SUVのカイエンとマカンがオフロード性能をテストするヴァイザッハのグラベル(ダート)コースで初走行を行った。
チーフデザイナーのマウアーは、独自のソフト・サスペンションを搭載した911ビジョン・サファリのコ・ドライバーを務め、初めてドリフトを披露した時のことを熱く語っている。
「こんなに楽しかったのは初めてだ!」