【パワートレインだけじゃない】マツダCX-5、CX-8改良新型 見どころは? 新フロントグリル採用車も

公開 : 2020.12.03 11:35  更新 : 2021.10.11 09:38

マツダCX-5、CX-8が、商品改良を受けて発売。モデルチェンジの見どころを解説します。CX-8は、「プラチナクオーツメタリック」という新色や、フェイスリフトの情報も。実車の写真を見てましょう。

改良新型に、新世代マツコネ/360°モニター

text:Yasuhiro Ohto(大音安弘)
photo:Kazuhide Ueno(上野和秀)

ニーズの多様化をSUVラインアップの拡大で挑むマツダ

その中核となる「CX-5」と「CX-8」に、2020年12月3日、年次改良が実施された。

改良新型CX-8 XDエクスクルーシブ・モード(プラチナクオーツメタリック)
改良新型CX-8 XDエクスクルーシブ・モード(プラチナクオーツメタリック)    上野和秀

2017年に登場した初代CX-8は、新世代マツダの看板として大活躍したが、そのポジションは現在も揺るぎないものだ。

国内販売の約60%をSUVでカバー。その中でも、上級モデルとなる「CX-5」と「CX-8」の2台が、約半分を占める。今回の年次改良では、それぞれの持つ個性のブラッシュアップに加え、先進機能や制御技術の進化が図られている。

共通の進化ポイントは、コネクテッド機能と“走りの質感”の向上だ。

マツダコネクトは新世代へとアップデート。表示部となるセンターディスプレイを8.8インチもしくは10.25インチへと拡大。ハードウェアの処理能力も向上し、利便性を高めている。

また、全信号がデジタル化され、起動時間が早まったほか、画質・音質も高められているという。操作部となるコマンダーも新世代のものと共通化し、より操作しやすくなった。

また先進機能では、車両周囲360°の表示が可能な「360°ビューモニター」を全車に標準化。さらにコネクテッドサービスにも対応し、車両通信機能の搭載で、緊急通報も可能となっている。

改良型は、パワートレインにも手を加えた。

ディーゼルはパワーアップ 200psへ

今回の改良におけるメカニズムのハイライトは、パワートレインのアップデートだ。

クリーンディーゼル仕様となる「SKYACTIV-D2.2」は、最高出力を従来比10psアップの200ps/4000rpmまで強化。これにより3000rpm回転以上の領域での伸び感も良くなった。

改良新型CX-8エクスクルーシブ・モード(プラチナクオーツメタリック)の内装
改良新型CX-8エクスクルーシブ・モード(プラチナクオーツメタリック)の内装    上野和秀

最大トルクは従来同様の45.9kg-m/2000rpmだが、最高出力が発揮される4000rpmでのトルクに厚みが増している。また制御を見直すことで、加速のレスポンスも高まっている。

ガソリン仕様は、価格面と性能のバランスの良い自然吸気エンジンの魅力をより引き出すべく、エンジンおよびAT制御を変更。さらにスポーツモードに手を加え、スポーティさを高めた。

なおスペック上の違いはなく、フラッグシップの2.5Tターボも変更はない。

改良新型CX-8 外観をリフレッシュも

年次改良ながら、エクステリアの変更まで踏み込んだのは、CX-8だ。

マツダ車唯一の3列シートモデルとして、ミニバンを持たないラインナップの中で多人数乗車のニーズを支える一方で、マツダの最上級モデルとしての高級車ニーズにも応えてきた。

改良新型CX-8エクスクルーシブ・モード(スノーフレークホワイトパールマイカ)
改良新型CX-8エクスクルーシブ・モード(スノーフレークホワイトパールマイカ)    上野和秀

このため、一部ユーザーからは、CX-8の上級グレードに相応しいデザインを望む声が多かったことから、「Lパッケージ」と「エクスクルーシブ・モード」に改良が加えれた。

上級グレード向けの専用アイテムとして取り入れられたのは、新フロントグリル。

従来と形状こそ同じだが、ルーバータイプからブロックメッシュデザインに変更。立体感のあるものとなった。

Lパッケージでは、カラーリングを「グロスブラック」に、エクスクルーシブ・モードでは「ガンメタリック」とすることで差別化。

さらに「エクスクルーシブ・モード」では、フロントガーニッシュを追加し、テールパイプもワイド化。アルミホイールも上質さを演出した新10スポークデザインの専用品を装着している。

この他機能向上として、パワーリフトテールゲートにハンズフリー機能を追加。センターコンソールに内蔵されるQi規格のワイヤレスチャージャーの選択も可能となった。

記事に関わった人々

  • 上野和秀

    Kazuhide Ueno

    1955年生まれ。気が付けば干支6ラップ目に突入。ネコ・パブリッシングでスクーデリア編集長を務め、のちにカー・マガジン編集委員を担当。現在はフリーランスのモーター・ジャーナリスト/エディター。1950〜60年代のクラシック・フェラーリとアバルトが得意。個人的にもアバルトを常にガレージに収め、現在はフィアット・アバルトOT1300/124で遊んでいる。

関連テーマ

おすすめ記事

 

人気記事