【ガソリン・ハイパーカー死滅?】日本でも規制強化も報道 ハイパーカーに大きなプレミアム値が付く?
公開 : 2021.01.03 11:05 更新 : 2021.01.03 12:50
2030年代ガソリン車販売禁止について様々な報道。電動化シフトは、欧州、アメリカ、中国が先行。ついに日本でも導入する可能性が。その実態は?
日本でも本当に規制強化するならば
「ガソリン車禁止」
2020年も師走に入った頃、テレビやネットで一気に注目が集まった話題である。
9月に発足した菅政権が「2050年カーボンニュートラル」を掲げていたので、自動車業界の中でも規制強化の動きに対して「かなり敏感」に情報収集が進んでいた……。
ところが、実際に施行される規制の内容は、業界の予想を大きく超える厳しいものになりそうだ。
一部には「これで、ハイパフォーマンスカーの時代は完全に終わった」と肩を落とす業界関係者がいるほどだ。
本当にそうなってしまうのだろうか?
そうなったら、ハイパフォーマンスカーはハイブリッドが当たり前になるのは当然だが、EVだと電池搭載量が多いGMC「ハマー」やフォード「マスタング・マッハE」のようなクロスオーバーSUVがハイパフォーマンスカーの主流になっていくのだろうか?
日産フェアレディZは、量産車登場への期待が高まる次期モデル(Z35)までにV6ツインターボで、さらにその先(Z36)はハイブリッドなのか、それともZそのものがディスコン(生産中止)になるのか?
本稿執筆時点では、日本政府から「ガソリン車禁止」に関する正式発表はなく、詳細を深堀りすることはできない。
そこで、他の国や地域で強化が進む規制と照らし合わせながら「ガソリン車禁止」の実態を考えてみたい。
菅政権が打ち出した基本政策とは?
2020年9月、コロナ禍で発足した菅政権。
直近での政策は、もちろん新型コロナウイルス感染症対策である。
感染者を減らし、重傷者を減らし、仮に発病しても無事に回復できるような医療体制を全国各地で構築すること。
さらに、経済活動へのダメージを最小限に抑えて、感染拡大防止と経済維持の両輪をケースバイケースでバランス良く進める必要がある。
さらに「ウィズコロナ」、または「アフターコロナ」における、日本の産業競争力を強化する必要がある。
そうした中、菅政権が打ち出した基本政策が「2050年カーボンニュートラル」だ。
カーボンニュートラルとは、エネルギー産業、製造業、運輸産業など各分野から排出される温室効果ガスであるCO2(二酸化炭素)量と、森林などで吸収されるCO2量が相殺されて、理論上のゼロ状態とする考え方だ。
海外では、EU(欧州共同体)がカーボンニュートラルについて積極的な動きを見せている。
EUの執行機関であるEC(欧州委員会)は2019年12月、欧州グリーンディール政策を公表し、すでに実施している自動車のCO2排出量規制などについて、今後さらに強化していくと明文化している。
そうした中で、フォルクスワーゲンの「ID.」、メルセデス・ベンツの「EQ」、そしてBMWの新生「i」など欧州自動車メーカーのEVやPHEVの量産化が増加傾向にある。