【ハンドリングの向上希望】ルノー・メガーヌ TCe 140 RSラインへ試乗 フェイスリフト
公開 : 2020.12.21 10:25
4代目メガーヌがフェイスリフトを受けました。ハンサムな容姿はそのままに新色が追加され、インテリアの質感は向上。快適性が高められています。一方、ルノーへ期待するハンドリングには及ばない様子。英国編集部が評価しました。
ボディに新色追加 内装の質感も向上
4代目ルノー・メガーヌがフェイスリフトを受けた。といっても、多くの人に気づかれるほど目立ったお化粧直しではない。
ボディ塗装には、ソーラー・カッパー、バルト・グレー、ハイランド・グレーという新しい3色が加わったから、新色を選べば新鮮には見える。ほかに、フロントバンパーのデザインへ手が入り、ウインカーの造形も変更されている。
トリムグレード共通でLEDヘッドライトが標準採用となり、インテリアではドアハンドル部分に手元を照らすアンビエント照明も追加されている。夜の暗がりでも便利だろう。
カタカナのコの形状をしたヘッドライトはそのままで、ルノーらしいフロントマスクを構成。大胆な変更ではないが、そもそもハンサムなメガーヌだったから、好印象な印象はそのまま。
インテリアは全体の品質が向上した、とルノーは説明する。確かにパネル類やパーツの組付けは、従来より良いように思える。素材の質感にも張りが出た印象を受ける。
試乗車のRSラインの場合、メーターパネルには10.0インチの液晶モニターが収まる。手頃なアイコニック・グレードを選択すると、モニターは7.0インチが付く。
インターフェイスがモニターとなることで、メーターパネルの表示レイアウトは自由度が高くなる。ドライバーの気分次第で、表示内容を切り替えることも可能だ。
ハンドリングより快適性重視のシャシー
マルチセンスと呼ばれるドライブモードをスポーツに切り替えると、レブカウンターの表示が大きくなる。コンフォート・モードを選択すると、ナビ画面がメーターパネルにも映される。
ダッシュボードの中央にあるのは、縦長のインフォテインメント・システム用モニター。RSラインの場合は9.3インチ、アイコニックでは7.0インチと、トリムグレードで差別化されている。
トピックは、エアコン操作用として、実際に押せるボタンがフェイスリフト前より増えていること。モニターに集約するより、操作しやすい。スマートフォンとのミラーリングも容易だ。
運転環境として、とても快適。小さな部分だが、ライバルとの違いを感じさせるには充分な内容といえる。
RSラインの前席には、メガーヌR.S.でも違和感がないようなバケットシートが付いている。ドライバーとしてはうれしいかもしれないが、ファミリーハッチバックには盛りすぎ感もある。
1.3Lの4気筒ガソリンターボエンジンは、シート形状とは裏腹に静か。2000rpmも回せば心地良いレスポンスが得られる。ちなみに、プラグイン・ハイブリッド(PHEV)版も2021年に追加予定だという。
走行中の車内はとても静かで、車外との隔離感は高い。実際、メガーヌは鋭いハンドリングよりも快適性に重心が置かれている。