【コロナ禍でもSUVは豊作】2020年に登場した新型輸入車 最も多くのモデルを投入したメーカーは?
公開 : 2020.12.28 08:25 更新 : 2021.10.09 23:42
コロナ禍で世界の経済は停滞したが、意外にも新型モデルのローンチは粛々と行われたようです。2020年に日本市場に上陸した新型輸入車を振り返ります。
SUV 4モデルと中核モデル投入のメルセデス・ベンツ
ドイツ・ブランドの筆頭となるメルセデス・ベンツ。その2020年の新型第一弾が3月に発売になった新型「GLS」だ。同ブランドのSUVとなるGLシリーズの最上級モデルとなる。
そして非常事態宣言解除直後となる6月に、「GLEクーペ」と「GLB」、「GLA」の3台の新型SUVを発表する。9月には新型「Eクラス」、翌10月に「Eクラス・クーペ/カブリオレ」を発表。1年で4モデルのSUVと中核となる「Eクラス」の新型まで投入するという、充実の内容といえるだろう。
BMWにとっては、2020年は新型車の乏しい年となった。純粋な新型モデルは9月の「5シリーズ」と10月の「4シリーズ」のみ。前年となる2019年は9モデルも投入したことを考えると、2020年は我慢の年となったようだ。ただし、ミニ・ブランドは9月に「クロスオーバー」を導入。こちらの販売は順調だという。
VWグループではアウディが突出
フォルクスワーゲンの2020年の新型は、わずかに2モデル。1月のコンパクトSUVとなる「Tクロス」、7月のクーペライクな雰囲気を持つクロスオーバーの「Tロック」のみ。期待されていた新型「ゴルフ」は、2021年になったよう。残念ながら、寂しい内容となってしまった。
また、ポルシェもフォルクスワーゲンと同様で、新規モデルはブランド初となるEV「タイカン」のみとなっている。
アウディは7月にフルモデルチェンジした「Q3」と「Q3スポーツバック」を、9月にアウディの日本市場初となるEV「eトロン・スポーツバック」を発売している。また、RSやSモデルを数多く導入しているのもアウディの2020年の特徴だろう。
8月には「S8」と「S6」、「S6アバント」、「S7スポーツバック」を、10月には「RS Q3」、「RS Q3スポーツバック」を発売している。さらに、11月に2021年1月以降の発売を予定する「RS6アバント」、「RS7スポーツバック」、「RS Q8」の3モデルを発表しているのだ。
まったくの新規モデルは「Q3」、「Q3スポーツバック」、および「eトロン・スポーツバック」だけだが、SやRSは9モデルも投入している。これは輸入車ブランドとしてはトップの数字となる。
EVを数多く導入したPSA
フランス勢となるPSAは、2020年に多くの新型車を日本に導入した。プジョーでは7月にコンパクトカーの「208」とそのEV版、「e208」を発売。9月にはSUVの「2008」とEVの「2008e」。そして11月にはミニバンの「リフター」だ。そして、「リフター」の兄弟車であるシトロエンの「ベルランゴ」も8月に発売になっている。
さらに7月には、DSブランドよりEVの「DS 3クロスバックEテンス」が発売されている。3モデルものEV導入は意欲的と言えるだろう。欧州で導入されたCAFE規制にあわせて開発されたEVをさっそく日本に持ち込んだという格好だ。
ボルボは新型車の導入こそなかったものの、パワートレインの刷新を行い、日本国内で販売するすべてのモデルの電動化を果たしている。また、「XV40」をベースにしたEVモデル「XC40リチャージ」の生産も開始している。これもEVへシフトした欧州の流れにのったもの。量産車ができあがれば、日本への導入の可能性は高いといえる。
ルノーは、基幹モデルとなる「ルーテシア」を11月に発売。欧州では同じころ次世代の「カングー」が予告されている。欧州発売が2021年になるとか。「カングー」はルノー・ブランドとしては日本で最も数多く売れるモデルだ。新型の日本導入は間違いないから、あとは導入時期に注目したい。