【コンパクトモデル躍進】2020年 インポートカーのモデル別登録台数を解説 1位はBMWミニ 2位は?

公開 : 2021.01.21 06:45  更新 : 2021.10.11 13:49

2020年における、輸入車の登録台数(モデル別の実績)を解説。トップはBMWミニで、2016年から5年連続で首位。ブランドを問わずコンパクトモデルが躍進しました。

1年で2万台売れる、ミニ・シリーズ

text:Kazuhide Ueno(上野和秀)

2020年には、どんな輸入車が売れたのか? 通年の登録台数ランキングを分析してみよう。

いつもはブランド別の登録台数をお伝えしてきたが、今回はモデル別の集計とあって、違った流れが見えてくる。

ミニ・コンバーチブル・サイドウォーク・エディション(専用外装色:ディープ・ラグナ・ブルー・メタリック)
ミニ・コンバーチブル・サイドウォーク・エディション(専用外装色:ディープ・ラグナ・ブルー・メタリック)    前田恵介

2020年に最多登録台数を数えたのはBMWミニの2万195台。2016年から5年連続で首位をキープした。しかし、その台数はコロナ禍の影響から2019年比で84.8%に留まる。

ただし、ミニ・ファミリーは全てのボディタイプの車名に「ミニ」が付くため、全タイプが同一モデルとして集計されることを理解しておきたい。日本車の集計では、ヤリス、ヤリス・クロス、GRヤリスが、「ヤリス」としてカウントされるのと同じ解釈といえる。

とはいえ、ミニはボディ形状だけでなく、ガソリン車、ディーゼル車、電動モデルなどパワートレインのバリエーションが幅広く支持されての好結果。

さらに昨秋には、ミニ・コンバーチブルの限定車として、ディープ・ラグナ・ブルー・メタリックの外板色が印象的な「サイドウォーク・エディション(写真)」が投入されるなど、積極的な展開が販売に結び付いたと言える。

続いて、2位以下の結果を見てゆこう。

Aクラス、2位に躍進 VW Tクロスは?

2位には、セダンを加えてラインナップを強化したメルセデス・ベンツAクラスが、1万673台(前年比95.3%)を記録。2019年の4位からジャンプアップした。

3位には、2015年までは輸入車登録台数のトップの座に君臨していたフォルクスワーゲン・ゴルフが8930台(前年比45.7%)で続く。モデル末期となり台数を落としてしまい、2019年までの指定席だった2位からも陥落してしまった。

メルセデス・ベンツA250 4マティック・セダン
メルセデス・ベンツA250 4マティック・セダン    前田恵介

2019年10月に登場したSUVモデル、フォルクスワーゲンTクロスは、8930台が登録され初ランクインで4位に入る大健闘。

時流のキーであるコンパクトさと、人気のSUVボディを兼ね備えることから支持を得たといえ、ゴルフの減少分を支えた。

5位には、BMW3シリーズが8505台(前年比83.09%)で1ランクアップ。6位はボルボ60シリーズが7112台(前年比94.07%)となり、昨年より2つ順位を上げた。

7位にはフォルクスワーゲン・ポロが6806台(前年比63.2%)で2ランク・ダウン。ボルボ40シリーズは、6739台(前年比76.29%)で、1つ下がり8位となった。

これまで3位が指定席だったメルセデス・ベンツCクラスはモデル末期ということもあり6689台(前年比38.8%)で9位へ。

一方コンパクト・スペシャリティのCLAは、小型車シフトの波に乗り6233台(前年比128.4%)を登録。前年の17位から10位へ大きくジャンプアップした。

記事に関わった人々

  • 上野和秀

    Kazuhide Ueno

    1955年生まれ。気が付けば干支6ラップ目に突入。ネコ・パブリッシングでスクーデリア編集長を務め、のちにカー・マガジン編集委員を担当。現在はフリーランスのモーター・ジャーナリスト/エディター。1950〜60年代のクラシック・フェラーリとアバルトが得意。個人的にもアバルトを常にガレージに収め、現在はフィアット・アバルトOT1300/124で遊んでいる。
  • 前田惠介

    Keisuke Maeda

    1962年生まれ。はじめて買ったクルマは、ジムニーSJ30F。自動車メーカーのカタログを撮影する会社に5年間勤務。スタジオ撮影のノウハウを会得後独立。自動車関連の撮影のほか、現在、湘南で地元密着型の写真館を営業中。今の愛車はスズキ・ジムニー(JB23)

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