【今後値上がりの可能性も】アルファ・ロメオ166 英国版中古車ガイド 今が買いどき

公開 : 2021.02.01 10:25  更新 : 2021.07.12 18:45

下取りの安さに悩まされた、アルファ・ロメオ166。魅力も多いイタリアン・サルーンを安価に楽しめると考えれば、悪くない事実です。英国編集部が中古車の注意点を解説します。

アルファ・ロメオ166の価格は上昇傾向

text:Felix Page(フェリックス・ペイジ)
translation:KENJI Nakajima(中嶋健治)

 
歴代のアルファ・ロメオでも、デザインの評価が振るわなかった166。だが価格以上に楽しめ、後々値上がりする可能性もある。

2009年に英国で減価償却が早いクルマをリストアップしたときも、アルファ・ロメオ166が含まれていた。実際、当時の中古車価格は、平均で新車時の14.4%程度という安さだった。

アルファ・ロメオ166(1999〜2007年/英国仕様)
アルファ・ロメオ166(1999〜2007年/英国仕様)

フランスやドイツ・ブランドに並ぶ人気を、最後まで獲得できなかったアルファ・ロメオ166。販売台数は後半に激しく落ち込み、2007年に生産が終了。2009年といえば、それから2年しか経過していなかったのだが。

しかし、その頃の価格が最下限。アルファ・ロメオの部品サプライヤーを営み、166のファンでもあるレイチェル・ホワイトヘッドによれば、ある程度の状態を保つ166の取り引き価格は、今の英国で2500ポンド(35万円)を上回るという。

「近年、英国ではアルファ・ロメオ166の価格は上昇傾向にあります。欲しいと考えているなら、今が買いどきでしょう」。と話す。

そう聞いて、心が動く読者はどの程度いるだろう。この記事を執筆時、燃費の良くないイタリアン4ドアサルーンに、9995ポンド(139万円)という強気の値段を付けている売り手もいた。

丁寧に扱われてきた個体も少なくない

そのクルマは、英国で探したなかで一番高価なアルファ・ロメオ166。是非モノの3.0L V6エンジンを搭載し、玉虫色に変化する魅惑的なボディに艶のあるレザーインテリアを備え、状態はかなり良いようだ。

過去6年間は屋根付きガレージに停められ、走行距離はわずかに6万1100km。整備記録も一式揃い、高い値段だけの内容ではあった。

アルファ・ロメオ166(1999〜2007年/英国仕様)
アルファ・ロメオ166(1999〜2007年/英国仕様)

しかし少し探せば、はるかに安い166がすぐに見つかる。聞き惚れる響きの6気筒エンジンを諦める必要もない。運が良ければ、3.0Lの166を3000ポンド(42万円)くらいから見つけることができる。

166には、2.5LのV6エンジンも存在している。英国では、評価の高い2.0Lの4気筒ツインスパークや、2.4Lの5気筒ディーゼルを選ぶこともできた。ただし、ディーゼルが英国に入ってきたのは2003年まで。現在はほとんど残っていないようだ。

英国で流通している右ハンドル車の多くは、2003年のフェイスリフト前。スタイリングには大きく手が入り、シャシーは改良を受け、エンジンのラインナップも見直しされている。その2年後、英国への正規輸入は販売不振でストップしてしまった。

フェイスリフト後の166も見つけられなくはないが、かなり珍しい。BMW 5シリーズに対するアルファ・ロメオからの回頭、という位置づけながら、その仕上がりは充分とはいえなかった。

現在の中古車で、修復前提という166は少ない。多くは、アルファ・ロメオのクラシックとして、可能性を理解するオーナーが大切に乗っている。コストを惜しまず、丁寧に扱われてきたクルマも少なくない。

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