【日本車<イタリア車】日産GT-R50 by イタル 車検証や書類、どうなる

公開 : 2021.02.01 05:45  更新 : 2021.10.19 19:44

日産とイタルデザインがコラボした「GT-R50 by イタルデザイン」。車検証や書類上の立ち位置を取材しました。

実は栃木生まれ

text:Kouichi Kobuna(小鮒康一)
photo:Hiroyuki Kondo(近藤浩之)
editor:Taro Ueno(上野太朗)

仕向地問わず、すべて日産の栃木工場で生産されるGT-Rだけに、日産GT-R50 by イタルデザイン(以下、GT-R50)のベースとなる車両も例外ではない。

ただし、外板パネルはほぼ一新されるGT-R50だけに、不要なボディパーツは極力装着しない状態でイタリアに送られるそうだ。

日産GT-R50 by イタルデザイン
日産GT-R50 by イタルデザイン    近藤浩之

過去にも日産の関連会社であるオーテックジャパンが、2代目レパードをベースにした「オーテック・ザガート・ステルビオ」をザガート社とコラボして200台限定でリリースしたことがあったが、このときもベースとなったレパードが似たような状態で輸出されていたというから、もしかしたらその時のノウハウが活きているのかもしれない。

なお、外板パネルはリアクォーターパネルからCピラーにかかる部分のみがメタルとなっており、それ以外の部分はすべてカーボンとなっている。そのため、ベースのGT-Rよりもワイド化されているにも関わらず車両重量はベース車同等かやや下回る数値となっているそうだ。

通常のGT-Rでは独立したトランクとなっているラゲッジスペースだが、GT-R50は大型の油圧式可変リアウイングも設定されることからハッチバックタイプに変更されている。

通常のトランクに比べるとややアクセスはしにくくなってしまっているが、スペースは意外にも広く、リアシートも備わっている点などは日常的に使えるスーパースポーツというGT-Rのキャラクターをキープしているといえる。

GT-Rだけどイタリア車?

生産開始は2021年8月以降、日本への到着は2021年末以降とアナウンスされているGT-R50だが、気になる書類上の記載は「日産」ではなく「イタルデザイン」になるようだ。

つまり、日本車ではなくイタリア車ということになる。

日産GT-R50 by イタルデザイン
日産GT-R50 by イタルデザイン    近藤浩之

前述したオーテック・ザガート・ステルビオも「日産」ではなく「オーテック・ザガート」となっていたが、これもオーナーの所有欲を満たしてくれる大切なポイントいえるかもしれない。

ちなみにオーテック・ザガート・ステルビオは200台と比較的台数が多かったため、しっかり型式認証を受けていたが(E-AZ1となる)、世界限定50台となるGT-R50については「型式:不明」となるとのこと。

なお、日本国内でのメンテナンスについては、GT-Rのメンテナンスを請け負う全国の「日産ハイパフォーマンスセンター」が担当してくれる。ただし、外板パーツの損傷などについてはイタルデザイン社の担当となるそうで、場合によっては車両を一旦イタリアへ輸送する必要がでてくる可能性もあるようだ。

テストカーのステアリング位置は左となっていたが、これは選択することができるため、日本のユーザーであっても左ハンドル仕様を注文することも可能。ナビゲーションも日本仕様にできるので安心だ。

日本に何台出荷されるかなどは明らかにされていないが、イタリアのナンバーを装着するテストカーとは異なり、日本のナンバープレートは縦長の形状となるため、ナンバーステーの再構築などの必要性もありそうなGT-R50。はやく日本のナンバーを付けた個体に出会いたいものである。

記事に関わった人々

  • 小鮒康一

    Koichi Kobuna

    1979年生まれ。幼少のころに再放送されていた「西部警察」によってクルマに目覚めるも、学生時代はクルマと無縁の生活を送る。免許取得後にその想いが再燃し、気づけば旧車からEV、軽自動車まで幅広い車種を所有することに。どちらかというとヘンテコなクルマを愛し、最近では格安車を拾ってきてはそれなりに仕上げることに歓びを見出した、尿酸値高い系男子。
  • 近藤浩之

    Hiroyuki Kondo

    某自動車雑誌を経てフリーに。2013年に(株)スカイピクチャー設立(とはいっても1人で活動)。仕事は写真/動画の撮影編集、たまに作文。対象はクルマを始め、建築/フード/人物など幅広いが、要は何でも屋の便利屋。苦手なことは、自分のプロフィールを自分で書くこと(要はこの文章)

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