【後輪駆動にこだわるクーペ】新型BMW M2 プロトタイプ初目撃 3.0Lツインターボ搭載
公開 : 2021.03.01 06:05
BMW M2のプロトタイプが欧州で目撃されました。FRの高性能クーペですが、いずれはハイブリッド化も。
フロントデザインはZ4寄り
BMWは、4輪駆動のM2グランクーペや400ps以上の1シリーズなどをはじめとするコンパクトなMモデルの一部として、後輪駆動のM2クーペを開発している。
現行モデルと同様に、キャビンが後方寄りになっている第2世代のM2クーペは、社内で「G87」のコードネームで呼ばれており、英国では2022年に発売される予定。新型M3/M4と同じBMW M最新の6気筒ガソリンエンジンをデチューンしたバージョンが搭載される。
今回新たに目撃されたプロトタイプはカモフラージュが施されているが、フロントエンドは大型グリルで物議を醸したM3/M4よりも、Z4やM8に近いデザインとなっているようだ。
フェンダー、パフォーマンスホイール、クワッド・エグゾーストが標準モデルとの最も明白な差別化要因となるだろうが、エアインテークの大型化とエアロパーツによりスタイリングを完成させる可能性が高い。
S58と名付けられた3.0Lツインターボエンジンが採用され、レッドラインは7200rpmと高回転特性を持つ。
現時点では公式発表されていないが、内部関係者によると、S58エンジンはメルセデスAMG A 45 Sに搭載されている2.0L 4気筒ターボエンジンの422psを上回る、少なくとも426ps(現在のM2コンペティションから16ps増加)を発生するようチューニングされているという。
56.0kg-mのトルクと合わせて、ボディ大型化に伴う重量増を克服し、パフォーマンスは現行モデルと同等かそれ以上であることが期待されている。0-100km/h加速は4秒台後半、最高速度は現行と同様のギア比で構成された場合、280km/h近くになるはずだ。
48Vのハイブリッド技術も採用か
新型M2のベースとなるのは、第2世代の2シリーズクーペで、第3世代のZ4とその兄弟車であるトヨタGRスープラに大きく関連している。
2021年に発売が予定されている新型2シリーズ・クーペは、社内ではコードネーム「G42」として知られている。最新のCLAR(クラスター・アーキテクチャー)プラットフォームを採用することで、グランクーペとは異なる路線を歩む。
これを踏まえ、新型M2はフロント・アーキテクチャー(FAAR)プラットフォームをベースにした4ドアのM235i xドライブ・グランクーペに見られる横置きエンジンレイアウトではなく、縦置きのレイアウトを採用することになる。
また、CLARプラットフォームを採用することで、48Vのハイブリッドシステムの搭載が可能になる。
発売時にはマイルド・ハイブリッドの電動ブースト機能は搭載されないと予想されている。しかし、BMW MではすでにS58エンジン向けに同システムの開発が進んでおり、将来的に搭載される可能性がある。AUTOCARの情報筋によると、平均CO2排出量の削減を目指すBMWの計画の一環として、将来のMモデルはすべてマイルド・ハイブリッド技術を搭載することになるという。
現行モデルと同様に、新型M2には6速MTと電子制御アクティブMディファレンシャルが搭載される予定だ。また、トルコン付き8速ATのオプションも用意されており、マイルド・ハイブリッドを搭載する場合には重要なものとなる。これは、現行のDCTに代わるもので、他のMシリーズの開発状況と一致している。
「ATを求める市場もありますが、圧倒的多数のお客様はMTを必須機能と考えています」とBMW Mの関係者はAUTOCARに語った。