【ホンダに聞いてみた】新型ホンダ・ヴェゼル 「CXハリアー」問題 そしてAWD推しのワケ
公開 : 2021.05.21 18:40
新型ホンダ・ヴェゼルの報道陣向け公道試乗会で、「CXハリアー」問題やAWD推しのワケを聞きました。
「CXハリアー」についてどう思う?
新型ホンダ・ヴェゼルの報道陣向け公道試乗会に参加した。これまでネット上などで話題となった様々な案件について、ホンダ本社関係者に直接聞いてみた。
まずは、デザインについてだ。
ネット上では「CXハリアー」などと揶揄されることが多かった、新型ヴェゼル。
CXとはマツダのCX-3/CX-5/CX-8、そしてCX-30などクロスオーバーSUVで、またハリアーは2020年6月に発売された現行車を指す。
新型ヴェゼルのフロントグリルの雰囲気やリアビューなどが、マツダとトヨタのデザインテイストに大きく影響されているのではないか、ということで賛否両論が巻き起こった。
この点について、ホンダ本社の広報、営業、開発など各部門の関係者は「確かに(ティザーサイトなどで)画像のみが公開された時点では、販売店を含めて賛否両論あった」と認める。
いっぽう2021年2月のワールドプレミア後に各種メディアイベントで実車が公開されると新型ヴェゼルのデザインに対するネガティブな声は市場から聞こえなくなったという。
さらに、実車が販売店に届いてからは、デザインに対してポジティブな声が「大半を占めるようになった」ともいう。
筆者としても今回、各種ボディカラーの実車を見て、ヴェゼル固有のデザインテイストをしっかり感じることができた。
e:HEVが93% 1.5Lは15%前後?
次の質問は、ハイブリッド(e:HEV)の販売比率だ。
ネット上では「ほぼすべてがハイブリッド」といった記事や、それを受けて個人のSNSでの書き込みなどが目立つ。
今回、ホンダが公開した数字は、受注台数では、事前受注開始(発売は4月23日)から2か月で約2万9500台となり、販売計画台数の月間5000台と比べると、計画の約3倍という好調な滑り出しだ。
その上で、搭載エンジンについては、93%がe:HEVとなった。
新型ヴェゼルは、新開発の1.5L直列4気筒DOHC i-VTECと、1.5LアトキンソンサイクルDOHC i-VTECと2つのモーターを組合わせた、e:HEVの2本立てだ。
ホンダ広報関係者は「当初予定では約2割が1.5Lと予測していた」という。
また開発関係者は「初期需要ではどうしても新技術系を購入するユーザーが多いので、今後販売が進めば多分、1.5Lは15%前後になるのではないか?」という私見を述べた。
筆者としては、こうしたe:HEVが大きく支持されるのは時節柄、当然の成り行きだ思う。
日本でもカーボンニュートラルに対する注目度が高まり、これに関連して世界的なEVシフトに関する報道も一気に増えたからだ。
さらに、新型ヴェゼル発売と同じ日におこなわれた、三部俊宏氏のホンダ社長就任記者会見では「2040年までにグローバルで新車販売EV/FCV 100%」を宣言している。