【「デカいだけ」は勘違い】こだわり詰まった日産ノート・オーラ ノートと違う6つのポイント
公開 : 2021.06.22 05:45 更新 : 2021.10.13 12:03
日産ノート・オーラは単にノートを大きくしたワケではありません。専用設計、満載のこだわりをノートと比較しながら紹介。
「オーラ」に込めた気品と存在感
コンパクトカー「ノート」の上級タイプとして日産が発表した「ノート・オーラ」。
オーラ(AURA)には英語で「気品」や「独特の雰囲気」といった意味があり「気品があり、存在感を放つプレミアムなクルマになるように、という想いを込めている」と商品企画担当者は説明する。
果たしてそんなノート・オーラ(以下、オーラ)は、通常のノートとどう異なるのだろうか。
ここでは、オーラに盛り込まれたノートとの違いを6つのポイントに分けて紹介しよう。
走り しっかり感じる20psの差
まずは、走りだ。
オーラはノートに上級装備を組み込んだ仕様と思われがちだが、それだけではない。
走りも「動力性能」と「乗り心地&操縦安定性」の2つの面でアップグレードしている。
動力性能に関しては、1.2Lの自然吸気エンジンを発電機として使い、モーターを駆動して走るシリーズハイブリッド式であることはノートもオーラも変わらない。
しかし、エンジンはモーターなどの主要部品は同じながら一部の補器類と制御を変更することでモーター最大トルクを7%、最高出力は18%高めている。
具体的にいえば、最大トルクはノートの28.6kg-mに対して30.6kg-m、最高出力は116psから136psと強化されているのだ(エンジンスペックは変わらない)。
「ノートは燃費重視の制御、オーラはドライバビリティ重視の味付け」と開発者はいう。
試乗してみたところ、発進加速での違いはあまり差を感じなかった(どうやらタイヤ&ホイールの重量増が主力増加分を吸収しているようだ)が、その後の「伸び」が違うことを確認できた。
ノートに対して排気量を拡大したような印象で、20psの差はしっかり感じられる。
静寂性 見えない部分にも上級感
2つめの差別化が、乗り心地と操縦安定性である。
15インチもしくは16インチを履くノートに対してオーラは17インチとタイヤサイズが異なるが、オーラではそれにあわせてサスペンションのセッティングを変更。ダンパーやコイルスプリングもノートとは別の部品を組み合わせる。
また、フロントドアへの遮音ガラスの採用やルーフへの吸音材の追加など、静粛性も高められている。
ノートとオーラは、外観の変更や装備追加など見える部分だけでなく、見えない部分もしっかりと差別化されているのだ。
差別化といえば、3つめのポイントとしてエクステリアのなかでもリアフェンダーに注目したい。
フロントやリアのデザインもノートと異なるオーラだが、気になるのは張り出したフェンダーだ。
前後ともにフェンダーは片側20mmふくらみが増し、全幅が40mm増えている。
フェンダーの張り出しは高性能車が通常のモデルとの差を表現する手法として用いることが多いが、国内向けの一般的なモデルで採用するのは珍しい。
それにしてもワイドフェンダーとは、クルマ好きにとってなんとも魅惑的な響きだろうか。
リアフェンダー周辺はリアドアから張り出しを増すが、興味深いのは単にボリュームが増しているだけでなく上部のプレスラインがノートとは異なること。
Cピラー下あたりを見ると、よりフェンダーの張り出しを強調する造形となっていることがわかる。
テールランプはノートとオーラで内部の発光ユニットが異なるものの、寸法は共通。なのでそれを基準として両者を見比べると、オーラのフェンダーの造形をより理解しやすい。
ちなみにフェンダーの張り出しによってオーラは5ナンバー枠をはみ出して3ナンバー登録となるが、自動車税は5ナンバーでも3ナンバーでも変わらない。「3ナンバー化されて困る」という状況があるとすれば、それは自宅駐車場が3ナンバーサイズに対応していないというケースくらいだろう。