【超高級SUVが熱い】メルセデス・マイバッハGLSの強みとは すでに反響も

公開 : 2021.07.02 19:25  更新 : 2021.10.11 10:54

2729万円という値札とともに日本発表された「マイバッハGLS」。庶民には想像もつかぬ超高級SUVのマーケット。発表前から問い合わせが相次いだそうです。

マイバッハの強みとは

text&photo:Kazuhide Ueno(上野和秀)

「究極」と「洗練されたラグジュアリー」を追求し、威厳と風格を備えたブランドとして、メルセデス・ベンツのトップレンジを受け持つのが「メルセデス・マイバッハ」だ。

1909年に誕生したマイバッハは、1921年から高級車の製造を始める。美しいスタイルと贅を尽くした室内空間による圧倒的な“高級感”で知られる伝説の名車である。

メルセデス・マイバッハGLS 600 4マティック
メルセデス・マイバッハGLS 600 4マティック    上野和秀

2002年にグループ内の最上級ブランドとして「マイバッハ」の名が復活。後年メルセデスの戦略変更により、ポジションはそのままに「メルセデス・マイバッハ」とされた。

「メルセデス・マイバッハ」はこれまでSクラスをベースとしたセダンが中核であったが、SUVモデルの「GLS 600 4マティック(以下マイバッハGLS)」が追加され、日本へ正式に導入された。

「メルセデス・マイバッハ」の強みは、「メルセデス・ベンツ」が持つ最新技術をもとに、マイバッハならではのクラフトマンシップによる本物の上質感を備えることにある。

超高級SUV いくらで買える?

マイバッハGLSが属する超高級SUVレンジは、スポーツカーやラグジュアリーカーを手掛けるメーカーが参入し、大激戦区となっている。

マイバッハGLS 600の日本における基本価格は2729万円。ライバルと目されるモデルと比べてみると、さまざまな点で興味深い。

メルセデス・マイバッハGLSのオーナーを迎えるのは、もちろん後席。
メルセデス・マイバッハGLSのオーナーを迎えるのは、もちろん後席。    上野和秀

例えばロールス・ロイスカリナンは、12気筒エンジンを搭載。ベースグレードは4000万円クラス。ブラックバッジ仕様は4712万円とお値段も超ド級。

もはやGLSとは客層がまったく異なる工芸品といえる別レンジなのだが、新世代の顧客を取り込むことに成功。販売台数の動向を見ても、ロールスのなかで人気が根強い。

8気筒ターボ・エンジンを積むベントレーベンテイガは、ベンテイガV8/同ハイブリッドの2269万円から、上級モデルのベンテイガ・スピードの3345万円という価格帯。マイバッハGLSと同じレンジに位置する。

そしてベンツとマイバッハの関係のように、BMWのカタログモデルをベースとするBMWアルピナXB7は2498万円。こちらも価格帯は近いポジションにあることが分かる。

別の視点で比べてみると、出先も含めたサポート体制では全国に202拠点を数えるメルセデス・ベンツのディーラー網の優位さは見逃せない。ちなみにロールス・ロイスは6拠点、ベントレーは9拠点となる。

記事に関わった人々

  • 上野和秀

    Kazuhide Ueno

    1955年生まれ。気が付けば干支6ラップ目に突入。ネコ・パブリッシングでスクーデリア編集長を務め、のちにカー・マガジン編集委員を担当。現在はフリーランスのモーター・ジャーナリスト/エディター。1950〜60年代のクラシック・フェラーリとアバルトが得意。個人的にもアバルトを常にガレージに収め、現在はフィアット・アバルトOT1300/124で遊んでいる。

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