【なぜ?】日産スカイラインGT-R(R34)未登録/走行10km 6050万1円で落札のワケ
公開 : 2021.07.11 22:16 更新 : 2021.10.11 10:50
オークションに出品された話題の日産スカイラインGT-R(R34)。落札額とその理由を分析した速報です。
もくじ
ーヤフオク出品 「19年前の新車」とは
ー日産GT-R(R34)が沸騰していた
ー2年前にも出品 BNR34-403129
ースタート額5000万円は高いのか?
ー6050万1円で決着 延長1時間5分の激戦
ヤフオク出品 「19年前の新車」とは
新車の日産スカイラインGT-R(R34)がオークションに出品、それもレアな最終限定車のVスペックIIニュルが! というニュースがウェブを駆け廻った。
それは日本を代表するコレクターズカー・オークションハウスのBHオークションと、ヤフーオークションによるジョイントで「コレクションカーオークション-コレクションNo.2」と題され、7月5日から11日におこなわれた。
普通に考えれば存在しないはずの19年前の「新車」のGT-Rが売りに出されたことから、クルマ好きからメディアの話題を独占した。
そして注目されたもう1つの理由が5000万円というスタート価格だ。
日産GT-R(R34)が沸騰していた
2014年からのコレクターズカー・バブルが弾けたあと、フェラーリなどのスーパーカーは値を下げたが、その余波は思わぬところに飛び火する。
それまで順当な額で取引されていた日本車の象徴的といえるスポーツモデルたちだ。
まずホンダNSX-Rが急騰し、その波は日産スカイラインGT-R(R32)へ波及したのちGT-R(R34)に及ぶ。
現行のR35 GT-Rがデビューした直後は順当な値落ちした額で取引されていたが、バブル状態に引きずられて相場は急上昇。
新車時で素のGT-R(R34)が499万8000円、後期型のVスペックIIニュルが610万円だったものが、2018年になると数万km走った前者が700〜800万円、後者は1500万円超えまで跳ね上がってしまう。
ちなみに現在の価格を中古車情報サイトで調べてみると、前期型の素のGT-R(R34)は1280万円がボトムで、23万km走った2001年VスペIIが2000万円、2002年VスペIIニュルは走行3.4万kmで3580万円と驚きのプライスタグが付く高騰ぶりだ。
2年前にも出品 BNR34-403129
今回出品された未登録新車で走行10kmのGT-R(R34)VスペックIIニュルでシャシーナンバーはBNR34-403129となる。
実はこのBNR34-403129は、一度オークションに姿を現している。それは2018年1月に幕張メッセで行われたBHオークションの東京オートサロン・オークション2018に出品され、3520万円で落札されていたのである。
落札者は未登録新車で走行10kmという呪縛から、登録もできず保管することになってしまったと考えられる。
今回はそのオーナーからの委託出品と発表されている。
カメラ・コレクターの間では元封未開封のライカを買っても、開ける勇気が無くそのまま保管、あるいはそのまま売却したという話しを良く聞く。
このGT-R(R34)の前オーナーも同様の心境で、維持保管に疲れてしまったのかもしれない。