【英国限定の特別仕様】マツダ6 2.0スカイアクティブ-Gへ試乗 魅力的な価格価値
公開 : 2021.08.07 08:25
登場からしばらく時間の経過した、4ドアサルーンのマツダ6。英国へ導入された特別仕様車で、実力を再評価しました。
もくじ
ー魅力的な価格価値を備える4ドアサルーン
ー旧式的ながら、質感の高いインテリア
ー今でも通じるドライバーズカーとしての価値
ーマツダ6 2.0スカイアクティブ-G クロ・エディション(英国仕様)のスペック
魅力的な価格価値を備える4ドアサルーン
マツダのような量産ブランドを検討する時、近年はファミリーカーの選択肢に4ドアサルーンが挙がることは殆どない。それでも生産し販売する以上は、難しいながらも最善を尽くす必要がある。
その結果、かなり魅力的な価格価値を備えることになったモデルも少なくない。その1台に含まれるのが、今回試乗したマツダ6だ。特にこの英国での特別仕様車、クロ・エディションはその傾向を如実に示している。
英国では、3種類のエンジン設定から6を選べるが、クロ・エディションに載るのは中間のもの。トリムグレードも、真ん中のスポーツ仕様をベースとしている。
高めの価格が付けられた、ショールームを飾り立てることが目的のモデルではない。特別なボディ塗装と、専用のインテリアが組み合わされていながら、価格はまだお手頃と呼べる範囲にある。
クロ・エディションが販売されるのは英国だけで、台数はサルーンもステーションワゴンも、それぞれ50台の限定。珍しさという点でも、注目になるだろう。
ダークグレーのボディにブラックのホイールという組み合わせが、クロ・エディションで選べる唯一のカラーコーディネート。配色が気に入るかどうかで、このマツダ6の感じ方も変わってきそうだ。
旧式的ながら、質感の高いインテリア
インテリアには、ダークカラーの見た目に多様性を加えるため、バーガンディに染められたレザーシートが用意された。しかし車内のデザイン自体は、時間の経過を感じざるを得ない。
特に、先代のインフォテイメント・システムのグラフィックはドットが荒く、旧式感が否めない。モニターはタッチ式ではなく、少し扱いにくいロータリー・コントローラーも残っている。
それでも、車内空間は広々としていて快適。メーターパネルは、シンプルなアナログが存在の中心。インテリアに用いられている素材も、コストを感じさせる部分が含まれているものの、全体の質感としては充分に良い。
クロ・エディションのエンジンは、英国では164psを発揮する2.0Lガソリンのスカイアクティブ-G。マツダの大きなSUVなどに載ると、ややたくましさが足りなく感じられるが、6なら大丈夫。
低回転域でのトルクは充分で、高めのギア比を保って不満なく運転できる。追い越しなどとっさの加速時は、シフトダウンして4000rpm以上まで回す必要はある。それでも積極的に吹け上がり、スポーティーな香りもわずかに楽しめる。
機械的な感触が心地よく重み付けも丁度いい、ソリッドなフィーリングの6速MTも一体感あるドライビング体験へ結びつけている。2.5Lエンジンの、少しガサツな印象とは異なる。