【未来の技術の実験室】アウディRS Q eトロン ダカールラリー参戦 内燃車へ挑む
公開 : 2021.08.02 06:05 更新 : 2022.11.01 08:53
アウディは、RS Q eトロンで、2022年1月に開催されるダカールラリーに参戦に挑むと発表しました。
RS Q eトロンでダカールラリー参戦
アウディ・スポーツは、RS Q eトロンの走行テストを開始。このモデルで、2022年1月に開催される国際的なラリーイベントのダカールラリーに参戦に挑むと発表した。
アウディは、世界でもっとも過酷なラリーで内燃エンジン搭載モデルと競い、総合優勝を目指す。
アウディ・スポーツGmbHマネージングディレクター兼アウディ・モータースポーツ責任者のユリウス・シーバッハ氏は、次のように述べた。
「アウディはクワトロで、世界ラリー選手権に一大革命をもたらしました。電動化したドライブトレインでル・マン24時間レースを制した最初のブランドともなりました」
「今回、アウディはダカールラリーに参戦して、新しい時代の到来を告げたいと考えています」
走行中に高電圧バッテリー充電可能
ダカールラリーは2週間続き、毎日のステージの走行距離は最大800kmにも及ぶ。この過酷なレースに挑むマシンは、最初のコンセプトが発表されてから1年に満たない異例の早さで走行テストをクリアした。
砂漠には充電ステーションはないため、アウディは充電コンセプトを選択したという。
アウディRS Q eトロンは、ドイツツーリングカー選手権(DTM)で採用されている非常に効率的なTFSIエンジンを搭載。走行中に高電圧バッテリーを充電するエネルギーコンバーターの一部となる。
この内燃エンジンは、もっとも効率的な4500-6000rpmの範囲で作動するため、その燃料消費量はkWhあたり200gをはるかに下回るという。
RS Q eトロンは、電気モーターで駆動される。前後アクスルには、それぞれ最新のeトロンFE07フォーミュラEマシンのモータージェネレーターユニット(MGU)が搭載されている。
2021年シーズンを戦うために開発されたMGUにわずかな変更を加えるだけで、ダカールラリーで使用することが可能になったという。
これらとまったく同じ設計の3番目のMGUは、エネルギーコンバーターの一部として、走行中に高電圧バッテリーを充電するために使用される。制動時にもエネルギーを回生する。
バッテリー重量は約370kg、容量は約50kWh。電動ドライブトレインの最大システム出力は500kW。
ダカールラリーで、どの程度の出力が認められるのかは、現在主催者が最終調整をおこなっているという。