【訃報】ヨハン・ファン・ゼイル 63歳で逝去 トヨタ欧州部門の元責任者
公開 : 2021.08.02 06:25
7月30日、欧州市場にてトヨタの事業展開を指揮してきたファン・ゼイル氏が亡くなりました。63歳でした。
南アフリカや欧州で活躍
今年初めにトヨタの欧州部門の責任者を辞任したヨハン・ファン・ゼイル(Johan van Zyl)が63歳で亡くなった。
ファン・ゼイルは7月30日、病気のため亡くなった。トヨタは声明の中で、同氏の「ユーモアや冷静さ」を強調し、「不幸な報せにより、わたし達全員が衝撃を受けた」と述べている。
欧州部門を率いる中で、カローラの市場復帰、SUV車種の拡大、GRスープラやGRヤリスといった人気スポーツカーの導入など、欧州市場におけるトヨタの大攻勢を先導してきた。
ファン・ゼイルの後任としてトヨタ・モーター・ヨーロッパの社長兼CEOに就任したマット・ハリソンは、次のように述べている。
「わたし達は、インスピレーションを与えてくれるリーダーであり、素晴らしい人物を失いました。ヨハンと一緒に仕事をする機会に恵まれたわたし達は、どんな話題でも共有でき、人を心から大切にする偉大な指導者として、彼を忘れることはないでしょう」
「奥様、お嬢様、お孫様には心よりお悔やみ申し上げます」
南アフリカ出身のファン・ゼイルは、経営学の博士号を取得後、1993年にトヨタに入社し、当初は南アフリカの販売担当として活躍した。1997年にはトヨタ・サウスアフリカのマネージング・ディレクターに就任し、2003年には同部門の社長兼CEOに昇進した。
その後、アフリカ全域の責任者となり、2015年から欧州部門を率いるようになった。2017年に専務執行役員に就任。今年初めに欧州部門の責任者から退き、故郷の南アフリカでトヨタ・サウスアフリカの会長に就任していた。