【戦前のクラシックカーが北海道に】 2021トロフェオ・タツィオ・ヌヴォラーリ北海道ステージ

公開 : 2021.08.04 20:25  更新 : 2021.10.11 10:50

初夏の北海道を舞台にクラシックカーが集まる「トロフェオ・タツィオ・ヌヴォラーリ」が今年も開催。戦前生まれの超貴重車が4台もやってきました。

今年も20周年記念大会として開催

text:Kazuhide Ueno(上野和秀)
photo:Asuka Igarashi(五十嵐飛鳥)

雄大な北海道を舞台にするクラシックカーのレギュラリティ・ラリーが「トロフェオ・タツィオ・ヌヴォラーリ北海道ステージ」だ。伝説のレーシングドライバーであるタツィオ・ヌヴォラーリを称えて始まったこのイベント、最初に開かれたのは2000年のこと。

20年目となる2020年大会は、節目の年として盛大に行われる予定だった。しかし「新型コロナ感染症」に直撃されてしまう。2021年大会は不完全燃焼に終わった昨年のリベンジの意味合いから、再度20周年の記念大会として行われた。

ツアーは北海道らしい雄大な景色を楽しみながら進められた。
ツアーは北海道らしい雄大な景色を楽しみながら進められた。    五十嵐飛鳥

ウイズコロナ時代の開催だけに、道内で感染者数が多い札幌市が避けられた。マスクの着用や検温等の万全の感染防止対策を施して、7月16〜18日の3日間で開催された。

しかし新型コロナ感染症の影響もあり、締め切り直前の段階では20台のエントリーを数えたが、最終的に15台の参加にとどまった。

参加台数こそ少なかったが、北海道初上陸となる1928年と1929年製の2台のブガッティT40、1929年ブガッティT44、1933年フィアット・バリラ508という、普段目にすることのできない貴重な戦前車が4台も姿を見せた。

このほかにもマセラティA6GCS、アルファロメオSZ等の貴重な車両が姿を見せた。また参加者も北海道はもちろん、遠くは大分県から東京、秋田、神奈川と全国から集まった。

今回はコロナ禍での開催ということからPC競技は行わず、大人のツーリング・イベントとして北海道を象徴する場所を巡るルートが組まれた。

1日目は登別を目指す

2021年大会の集合/スタートポイントは、プレミアムカーやレース車両の輸送なども手がける運送事業者、株式会社トランスウェブの千歳市にある北海道営業所の広い構内の一角に設けられた。

参加者は集合して受付を行った後に歓談やランチの時間が設けられ、スタートまで初夏のゆったりした北海道時間を楽しんだ。

観光名所である支笏湖の湖畔ゆくポルシェ356Bロードスター。
観光名所である支笏湖の湖畔ゆくポルシェ356Bロードスター。    五十嵐飛鳥

午後1時になるとゼッケン順にトランスウェブをスタートし、1日目のゴールとなる登別を目指す。途中恵庭市を経由して観光名所である支笏湖の湖畔に到着。

湖畔で一息ついた後はオロフレ峠を越えて、麓にある民族共生象徴空間(アイヌ民族のミュージアム)「ウポポイ」を訪問。ここでは新たな試みとして社会見学を行った。

見学後は地獄谷やクマ牧場で有名な温泉地である登別が1日目のゴール。ちなみに1日目の走行距離は163kmだった。

記事に関わった人々

  • 上野和秀

    Kazuhide Ueno

    1955年生まれ。気が付けば干支6ラップ目に突入。ネコ・パブリッシングでスクーデリア編集長を務め、のちにカー・マガジン編集委員を担当。現在はフリーランスのモーター・ジャーナリスト/エディター。1950〜60年代のクラシック・フェラーリとアバルトが得意。個人的にもアバルトを常にガレージに収め、現在はフィアット・アバルトOT1300/124で遊んでいる。

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