【新型シビック】ホンダが、9月3日発売を明言 50周年に向けて「乗る人すべてを爽快に」

公開 : 2021.08.05 10:00  更新 : 2021.10.18 23:45

シビック新型の価格・発売日が判明。チーフエンジニアの目指したもの、たっぷり撮影した6MTの実車写真とともに探ります。

いよいよ11代目 その狙いは?

photo:Yoshihisa Miyazawa(宮澤佳久)

ホンダが、新型シビックを2021年9月3日に日本発売すると明らかにした。

新型は開放的なキャビンと広い視界の実現にプライオリティを置いたモデルで、「爽快シビック」と名付けられている。そのコンセプトの本質は、どんなものなのだろうか。

新型シビックEX(プラチナホワイト・パール/6MT)
新型シビックEX(プラチナホワイト・パール/6MT)    宮澤佳久

新型の開発責任者を務める四輪事業本部ものづくりセンターの佐藤洋介チーフエンジニアは、次のように説明している。

「新型シビックの開発にあたって考えたことは、“現代におけるシビックとはどうあるべきか”ということでした。歴代の歩みを振り返りながら、ふと思い出したのは一服の清涼剤という言葉です」

「初代に向けられたこの言葉は、シビックが単なる移動の道具ではなく、爽やかな体験をもたらす特別なクルマであることを言い表していました」

そして、新しい時代にふさわしい一服の清涼剤を考え抜いた結果、「親しみやすさと特別感を兼ね備えることで、社会と自分が気持ちよくつながる、爽やかなクルマ」をつくり上げるべきと結論づけた。

「日本の市街地から欧州の高速道路まで“操る喜び”を感じられる走り、洗練されたスタイリング、開放感のある室内空間、そして、細部まで行き届いた質の高い仕上げ。それらのすべてが、運転する人だけではなく乗る人すべてを爽快に」するのだという。

ノイズレスがもたらす効果とは

そんな新型の実車を外光下で目にすると、ノイズを抑えたデザインによって、クーペのようなプロフィールが一層際立っていた。

インテリアにもノイズレスのコンセプトは引き継がれ、運転席からの視界は清々しい。

新型シビックEX(プラチナホワイト・パール/6MT)
新型シビックEX(プラチナホワイト・パール/6MT)    宮澤佳久

だが、新型のコンセプトはドライバーだけに向けたものではない。

リアシートの居住性も高めるために、前席・後席の間を35mm延長。荷室容量も従来型から拡大されている(452L:クラストップレベル)。

ホンダは、「運転の楽しさと使い勝手の両方で、新型シビックならではのパッケージを作り上げた」と説明する。

その運転の楽しさに直結するパワートレインは、エンジンが1.5Lターボで、トランスミッションは6速マニュアルとCVTを用意した。

一方で、安全運転支援システム「ホンダセンシング」を全車に標準装備。フロントワイドビューカメラ、高速画像処理チップ、近距離障害検知前後ソナーセンサーの採用により、クルマと人が安全に過ごすための機能を従来型から大幅に向上させている。

1972年の初代登場以来、累計2700万台を販売したかつての市民の足。最新型の11代目は、乗る人全員が「爽快」になれる、特別だけど親しみを感じさせる1台に成長しているのだ。

記事に関わった人々

  • 宮澤佳久

    Yoshihisa Miyazawa

    1963年生まれ。日大芸術学部写真学科を卒業後、スタジオ、個人写真家の助手を経て、1989年に独立。人物撮影を中心に、雑誌/広告/カタログ/ウェブ媒体などで撮影。大のクルマ好きでありながら、仕事柄、荷物が多く積める実用車ばかり乗り継いできた。遅咲きデビューの自動車専門誌。多様な被写体を撮ってきた経験を活かしつつ、老体に鞭を打ち日々奮闘中。

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