【パスタにカメラ、電車まで?】自動車デザイナーが手掛けた意外な作品 20選 名作・珍作も

公開 : 2021.08.10 18:25

クルマの内外装を手掛けるカーデザイナーは、食品や家電製品、航空機、玩具などさまざまな作品を残しています。

カーデザイナーの休日

text:AUTOCAR UK編集部
translator:Takuya Hayashi(林 汰久也)

誰にでも休日はある。しかし、カーデザイナーはクルマのデザインをしていないとき、何をしているのだろうか?

実は彼らは、わたし達の身の回りにある意外なモノにも深く関わっている。カーデザイナーという肩書は、あくまで履歴書の一部分でしかないのだ。

クルマのデザインという仕事は、彼らにとって人生の一部に過ぎない。
クルマのデザインという仕事は、彼らにとって人生の一部に過ぎない。

誰もが知る著名なデザイナーから、ちょっとマイナーな人物まで、世界のカーデザイナーが手掛けたクルマ以外の20個の作品を紹介する。

ジョルジェット・ジウジアーロ – パスタ

まずは、メインディッシュから。 クルマのデザインで有名なジョルジェット・ジウジアーロ(1938年生まれ)は、イタリアのパスタメーカーであるヴォイエロ社から新しいパスタのデザインを依頼された。依頼に対し、彼は12のデザインを発表した。

1983年、フィアットがジウジアーロの代表作であるウーノを発売した年のことである。しかし、パスタの「マリーユ」は失敗した。販売・マーケティングがうまくいかなかったことと、調理に時間がかかったことが原因だと言われている。

ジョルジェット・ジウジアーロのパスタ
ジョルジェット・ジウジアーロのパスタ

ジウジアーロは、イタルデザインのウェブサイトに掲載された1991年のインタビューで、「わたしの人気はあのパスタのおかげだ」と語っている。

ジョルジェット・ジウジアーロ – セイコーの時計

1999年、カーデザイナー・オブ・ザ・センチュリーに選ばれ、1956年に17歳でチェントロ・スティーレ・フィアットに入社した後、1968年に3人のパートナーとイタルデザインを設立したジウジアーロ。ロータス・エスプリ、初代フォルクスワーゲン・ゴルフフィアット・パンダは、彼の代表的な作品だ。

ジウジアーロは銃器のデザインも手掛けたが、時計にも力を入れていた。80年代初頭、オートバイやクルマに乗る若者向けの新しい時計のデザインを依頼されたことから、セイコーとの関係が始まった。

ジョルジェット・ジウジアーロ
ジョルジェット・ジウジアーロ

セイコーの「スピードマスター」は、1986年に公開された映画「エイリアン」で、シガニー・ウィーバー演じる主人公が身につけていた。

ジョルジェット・ジウジアーロ – カメラ

1980年に発売されたニコン「F3」は、電子シャッターと絞り優先の自動露出制御機構を初めて搭載したカメラである。カメラ本体と一体化したモータードライブなども特徴の1つだ。

ジウジアーロのデザインは1980年代の一眼レフカメラに影響を与えた。ローザンヌ大聖堂のオルガンの設計に携わっていることからもわかるように、彼はクルマに関わらずありとあらゆる美しいものを創り出すことができるのだ。

ニコン「F3」
ニコン「F3」

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