【3年後に全モデル電動化】DSオートモビルズ、EV専用ブランドへ移行 目標は2024年
公開 : 2021.09.02 06:05
ステランティス傘下のDSは、2024年にEVに完全移行するとともに、DS 4の電動モデルも発表します。
当初計画より1年繰り上げ
フランスのDSオートモビルズは、2024年にDS 4の完全電動モデルを発表するとともに、EVのみのブランドに生まれ変わる。
これは、当初の計画よりも1年早く、ステランティスが所有する他ブランドよりも4年早い目標だ。
DSは、最近公開したばかりのDS 4(現在はプラグイン・ハイブリッド仕様)のEV仕様を2024年に発売することを明らかにした。ステラランティスのSTLAミディアム・プラットフォームを採用する完全電動モデルとなる。
このプラットフォームは、CセグメントおよびDセグメント向けに設計されているが、DSは新型車のカテゴリーやスタイルなどの詳細を明らかにしていない。しかし、「最大104kWhの大容量バッテリー」を搭載し、640km以上の航続距離を可能にするという。
DSのベアトリス・フシェCEOは、2024年までにラインナップをすべてEVにするという決定を「大胆な計画」と表現した。
「自動車業界は、これまでにない幅とスピードで変化を遂げています。パイオニアであるDSオートモビルズはこの動きを先取りし、電動化を戦略の中心に据えています」
プレミアム市場への足がかりに
DSの電動化については最近、英国部門のマネージング・ディレクターであるジュール・ティルストンが示唆していた。ステランティスが今年上半期に全セグメントで利益を上げ、平均11.4%の利益率を確保したと発表した後、彼はこうツイートした。
「自動車業界にとっては激動の時代でしたが、ステランティスが一丸となってこのような素晴らしい結果を出すことができ、大変嬉しく思っています。また、2024年以降、DSのすべてのニューモデルを完全EVのみで発売することを発表しました」
DSは当初、2025年からEVオンリーに移行するとしていた。オペルやヴォグゾールなど、ステランティスが所有する他のブランドは2028年から移行する予定だ。
DSは現在、EVのDS 3クロスバックEテンスや、PHEVのDS 3クロスバック、DS 7クロスバック、DS 9のPHEVなど、複数の電動化モデルを販売している。既存の純ICEモデルは、2024年以降も予定通りにそのライフサイクルを終える。
「わたし達の野望は非常に明確で、DSが電動化モデルの世界的リーダーの1つになることです」と、2018年に当時のCEOであるイヴ・ボヌフォンは語っていた。現CEOのフシェは以前、英国での販売実績に「満足していない」と述べたが、新型車が「非常に大きく、競争の激しい」プレミアム市場への足がかりになると確信していた。
ステランティスはEV戦略を加速させており、今後24か月間で、11台のEVと10台のPHEVを発売する計画だ。
ステランティスのカルロス・タバレスCEOは、「このような好調な業績を達成する一方で、当社の戦略の基本的な柱である電動化の加速とソフトウェアに関する戦略的事項についても大きな進展がありました」と述べている。