【ライバルはRAV4】新型キア・スポーテージ 欧州仕様発表 ハイブリッド専用クロスオーバー

公開 : 2021.09.03 06:45

欧州で人気のキア・スポーテージがモデルチェンジ。欧州仕様独自の設計と最新デザインでライバルを追撃します。

欧州向けの専用設計

執筆:James Attwood(ジェームズ・アトウッド)
翻訳:Takuya Hayashi(林 汰久也)

キアは、5代目となる新型スポーテージの欧州仕様車を発表した。スポーテージは、キアが世界で販売している最も成功したモデルの1つであり、新型ではヒュンダイ・グループのN3プラットフォームを採用している。

新型スポーテージは、6月に発売された韓国・米国向けのロングホイールベース仕様と、欧州向けに開発されたショートホイールベース仕様の2種類がある。EVの設定はないが、これは近日発売予定の電動クロスオーバー「EV6」と同程度のサイズであることが理由の1つだ。

新型キア・スポーテージ
新型キア・スポーテージ    キア

欧州仕様の全長は4515mmで、グローバルモデルより85mmも短いが、先代モデルより30mm長くなっている。ホイールベースは先代より10mm長い2680mmで、グローバルモデルよりは75mm短い。

フロントエンドには、キア最新の「タイガーグリル」を採用。全体的には、欧州仕様の全長とホイールベースの短さを考慮して、デザインが大幅に見直されている。特にCピラーは一新され、グローバルモデルにあった窓がなくなっている。

リアバンパーのデザインも変更。さらに、サイドミラーをAピラーからドアに移すことで、視認性の向上と空力特性の改善が図られている。

スポーテージのプロダクト・マネージャーを務めるスアン・ゴーは次のようにコメントしている。

「欧州仕様では、単にボディを短くしただけではなく、板金も変えています。わたし達は、スポーテージが本来のクルマとして機能するように努力しました」

複数のハイブリッドシステムを設定

仕様変更は車体の長さにとどまらず、シャシー、ステアリング、乗り心地など、キアの欧州部門が市場に合わせた独自のチューニングを行っている。

ダッシュボードはEV6と共通で、緩やかなカーブを描く2つの12.3インチデジタルディスプレイが配置されている。主要なコントロールの多くは、一列に並んだ「マルチモード」のタッチパネルで操作でき、必要な作業に応じて機能が変化する。例えば、1つのダイヤルで音量と空調を操作できる。

新型キア・スポーテージ
新型キア・スポーテージ    キア

トランクは現行モデルよりも約10%大きく、パワートレインによっては約500Lの収納力があるとしている。なお、プラグイン・ハイブリッドでは、バッテリーを床下に設置するため、室内空間への影響は最小限に抑えられるという。

英国では、さまざまなハイブリッド・パワートレインが設定される。1.6Lのマイルド・ハイブリッド・ガソリンエンジンは150psと180ps、同じハイブリッドのディーゼルは114psと136psのものが用意されている。また、230psの1.6Lハイブリッドと、13.8kWhのバッテリーで約56kmのEV走行が可能な265psのプラグイン・ハイブリッドも選択できる。

新型スポーテージの英国での販売は、年内に開始される予定だ。価格はまだ明きらかにされていないが、現行モデルの2万1560ポンド(約330万円)を上回ると見られている。

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