【折りたためる高級スポーツ】Gocycle G4 最新の電動アシスト自転車へ試乗 クルマのような機能も
公開 : 2021.09.11 06:05
マクラーレン出身デザイナーが生み出す電動アシスト自転車の最新モデルへ試乗。海外で人気を集めそうです。
トラクション・コントロールも搭載
「Gocycle G4」は、数々の賞を受賞した英国Karbon Kinetics社の電動アシスト自転車、Gocycleシリーズの最新モデルだ。マクラーレン出身の工業デザイナー、リチャード・ソープによって2000年代初頭に設立された同社は、約20年にわたってGocycleに改良を加えてきた。
G4は、Gocycleシリーズの中でG4iの下に位置するモデルだが、驚くほどの技術が詰め込まれている。前輪にはモーターが収まっているほか、トラクション・コントロールを内蔵しているのだ。
クルマと同じように、トラクションの低下を感知すると、トラクションが回復するまでモーターの出力を抑え、前輪のコントロールが失われないようにする。英AUTOCAR編集部が行った砂利道でのテストでも効果を発揮した。
また、折りたたみ式なので、クルマのトランクに入れたり、電車やバスに乗せたりするのにも適している。しかし、Gocycleは、いわゆる「ラスト・ワン・マイル」の移動手段として作られているわけではない。つまり、駅からオフィスまでといった短距離に使われるのではなく、日常的なツールとなることを目指している。
高級素材をふんだんに使用
まず、見た目について。折りたたみ自転車は、通常の自転車に比べて見た目が悪いというイメージを持つ人もいるが、Gocycleシリーズを見れば考えを改めるだろう。
さすがマクラーレンマン出身者が率いる会社だけあって、カーボンファイバー製のフレームやマグネシウム製の5本スポークホイールなど、ルックスだけでなく性能にもこだわって設計されている。
さらに特筆すべきは、内部機構のほとんどが社内で設計されていることだ。モトGPにインスパイアされたタイヤや、Gocycle独自のフロントハブモーターなど、専任のエンジニアチームが一から作り上げている。
モーターやバッテリーの配置など、外部のサプライヤーやメーカーの仕様に頼るのではなく、自分たちの青写真に基づいてバイクを作っているのだ。ここにGocycleの強みがある。
前作G3/Gxモデルからの主な変更点は、漕ぎ始めのトルクアシストの導入だ。これまでは約6km/h以上での走行時にしか使えなかったが、発進時にも適用することで、より速く、より少ない労力で発進できるようになった。信号待ちや坂道発進の際に非常に有効だ。
さらに、Gocycleにはハンドルバーに隠された「ブースト」ボタンがあり、必要なときにスピードを上げるための追加パワーを得ることができる。