【個性派ぞろい】トヨタ・カローラの派生車 歴史に消えた6モデル

公開 : 2021.09.15 05:45  更新 : 2021.10.09 23:38

大衆車の代名詞ともいわれるトヨタ・カローラ。そんなカローラの歴史には、数々の派生モデルがありました。6台を紹介します。

多くの派生モデル「カローラ

執筆:Kenichi Suzuki(鈴木ケンイチ)
編集:Taro Ueno(上野太朗)

1966年に初代が誕生し、日本のモータリゼーションに大きく貢献したのがカローラだ。

それまで「憧れであり、手の届かない存在」であったクルマが庶民のものとなる日本の歴史は、そのままカローラの歴史と重なる。

9月14日に発表されたカローラのSUV「カローラ・クロス」も大きな話題となっている
9月14日に発表されたカローラのSUV「カローラ・クロス」も大きな話題となっている    トヨタ

また、カローラはセダンから始まったが、クルマを使う人のニーズはセダンにとどまらない。

そうした庶民の求めに応じて、カローラは数多くの派生モデルを世に送り出してきた。

歴史を振り返り、個性派ぞろいの派生モデルを紹介しよう。

実用的でおしゃれ スプリンター・カリブ

カローラを、よりスポーティなイメージとして1968年に誕生したのがスプリンターだ。

クーペからスタートしたスプリンターだが、後にセダンなど車形を拡大してゆく。

トヨタ・スプリンター・カリブ
トヨタ・スプリンター・カリブ    トヨタ

そうした動きの中、1982年にステーションワゴン版として登場したのがスプリンター・カリブであった。

ちょうど、1980年代はステーションワゴンが、商用バンではなく、おしゃれなアウトドア・アイテムのような存在として注目されていた。

しかも、スプリンター・カリブは4WDが用意され、ハイルーフや左右非対称デザインのテールゲートを採用するなど、内容も凝っていた。

実用性とおしゃれ感がほどよくバランスしていたモデルだ。キャンプの人気の高い令和の現在に、ぜひとも復活してほしい1台だ。

時代を先取りしすぎ? 4ドアクーペ

4ドアクーペといえば、今では欧州プレミアムカー専用のようになっているが、そもそもの元祖は、日本にある。

それが1985年にデビューし、大ヒットしたトヨタのカリーナEDだ。

トヨタ・カローラ・セレス
トヨタ・カローラ・セレス    トヨタ

その1つ下のカローラで4ドアクーペとしたのがカローラ・セレスとスプリンター・マリノであった。

カローラのセダンと比べて、車高が70mmも低く、しかも、パワートレインは同時代のカローラ・レビン、スプリンター・トレノと同じで、走りのスポーティだったのだ。

とはいえ、カリーナEDが生み出した「背の低いセダン」のブームは、意外に短命であったため、カローラ・セレスとスプリンター・マリノは1代限りでディスコンとなってしまう。

室内広々3列シート スパシオ

2000年代にホンダ・ストリームとトヨタ・ウィッシュによる、乗用車ベースの3列シートミニバン・ブームが生まれたが、それに先駆ける1997年に誕生したのが、カローラ・スパシオだ。

カローラのプラットフォームに、セダンよりも235mmも背の高いボディを載せ、中に3列シートを詰め込んだのだ。

トヨタ・カローラ・スパシオ
トヨタ・カローラ・スパシオ    トヨタ

バリエーションとして2列シート版も用意された。背の高い軽自動車が売れまくる現在であれば、こうした背の高いカローラも受け入れることができるのでは?

ちなみに、スパシオは2世代続き、その後は、スクエア・デザインが特徴なカローラ・ルミオンが後継となっている。

記事に関わった人々

  • 鈴木ケンイチ

    Kenichi Suzuki

    1966年生まれ。中学時代は自転車、学生時代はオートバイにのめり込み、アルバイトはバイク便。一般誌/音楽誌でライターになった後も、やはり乗り物好きの本性は変わらず、気づけば自動車関連の仕事が中心に。30代はサーキット走行にのめり込み、ワンメイクレースにも参戦。愛車はマツダ・ロードスター。今の趣味はロードバイクと楽器演奏(ベース)。

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