【まずは中国から】ホンダ、電動化戦略に「本気」 新型EV2台とコンセプト3台同時公開

公開 : 2021.10.15 18:05

ホンダが中国で新型EVとコンセプトカーを発表。来年春に2台のSUVを発売し、将来的に世界へ輸出する計画。

ホンダの次世代モビリティ

執筆:James Attwood(ジェームズ・アトウッド)
翻訳:Takuya Hayashi(林 汰久也)

ホンダは、中国市場向けに電動SUVを発表した。また、今後5年以内に市販化されるという3つの新コンセプトカーも公開されている。

ホンダは、今後5年間で10台のEVを中国市場に投入する計画を立てており、そのすべてが「e:Nシリーズ」という新しいブランドとして展開される。また、そのうちの何台かを中国から輸出し、他の市場で販売するとしている。

ホンダが公開したコンセプト3台(中央)と新型SUV2台(左右)
ホンダが公開したコンセプト3台(中央)と新型SUV2台(左右)    ホンダ

e:Nシリーズの「e」は、当社の「e:テクノロジー」ブランドを指し、「N」はnowとnextを意味し、「次世代モビリティの新しい価値創造」を表している。

最初の2モデルである「e:NS1」と「e:NP1」は、ヴェゼルをベースにしたBEVで、ホンダの中国合弁会社である東風ホンダと広汽ホンダから2022年春に発売される予定。

クーペやスポーツカーもいずれ登場

ホンダによると、e:Nシリーズのモデルは、「EV専用に開発されたアーキテクチャー(ホンダeのプラットフォームの拡張版)」を採用し、「スポーティで爽快なドライバー・エクスペリエンス」を実現するという。

「e:NS1」と「e:NP1」は、ホンダが2020年の北京モーターショーに出展したSUV「e:プロトタイプ」の発展型だ。市販モデルはドアが3枚ではなく5枚になり、基本的なスタイリングはヴェゼルとよく似ている。

新型ホンダ「e:NP1」
新型ホンダ「e:NP1」    ホンダ

また、ホンダは今後5年間で市販車のベースとする予定の3つのコンセプトモデル「e:N Coupe」、「e:N SUV」、「e:N GT」を公開している。3台は前述の「e:NS1」や「e:NP1」よりもアグレッシブで大胆なスタイリングを見せている。

なお、これらの新型EVおよびコンセプトモデルの性能や技術的な詳細は公表されていない。新型EVは中国のみでの販売が確定しているが、ホンダは「中国で開発・生産されたe:Nシリーズのグローバル輸出を計画しており、世界中のより多くのお客様に新しい価値を提供する」と述べている。

記事に関わった人々

  • 執筆

    ジェームス・アトウッド

    James Attwood

    役職:雑誌副編集長
    英国で毎週発行される印刷版の副編集長。自動車業界およびモータースポーツのジャーナリストとして20年以上の経験を持つ。2024年9月より現職に就き、業界の大物たちへのインタビューを定期的に行う一方、AUTOCARの特集記事や新セクションの指揮を執っている。特にモータースポーツに造詣が深く、クラブラリーからトップレベルの国際イベントまで、ありとあらゆるレースをカバーする。これまで運転した中で最高のクルマは、人生初の愛車でもあるプジョー206 1.4 GL。最近ではポルシェ・タイカンが印象に残った。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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