エリーゼの派生モデル〜潜水艇から最新の限定車まで ヘネシーにラドフォード ほか
公開 : 2021.11.07 17:45
軽量なアルミ製シャシーを採用した、ロータス・エリーゼ。その構造を活かし、多くの派生モデルが生み出されました。英国編集部がその7台をご紹介します。
もくじ
ーアルミ製タブシャシーの可能性
ーヴォグゾールVX220(オペル・スピードスター/1999年)
ーオペル・エコ・スピードスター(2002年)
ーヘネシー・ヴェノムGT(2012年)
ーリンスピード・スキューバ(2008年)
ーピニンファリーナ・エンジョイ(2003年)
ーダッジ・サーキットEV(2009年)
ーラドフォード・タイプ62-2(2021年)
アルミ製タブシャシーの可能性
アルミニウム製の独立したタブシャシーを備えた、ロータス・エリーゼ。サーキット走行会を前提としたボディの剥ぎ取られた340Rや、ツー・イレブンにスポーツ・エリーゼなど、多くの派生バージョンが作られた。
さらにクーペボディのエキシージや、ラグジュアリーなヨーロッパSへ展開するなど、ロータスのモデル・ラインナップの拡大にもつながった。ストレッチしたシャシーにV8エンジンを搭載した、GT1ル・マンレーサーも誕生している。
このアルミ製タブシャシーの可能性へ注目したのは、ロータスの関係者だけではない。テスラ社の他にも、いくつかの自動車メーカーやカロッツエリアが、エリーゼをベースとした独自モデルを生み出している。今回は、その7車種をご紹介してみたいと思う。
ヴォグゾールVX220(オペル・スピードスター/1999年)
マーティン・スミス氏のデザインによるボディをまとい、1999年に発表された2シーター・スポーツ。ドイツのオペルから、スピードスターという名前で販売された。英国名はヴォグゾールVX220で、エリーゼの派生モデルとしては最も多く作られている。
当初は147psを発生する2.2Lのオペル・アストラ用ユニットを搭載し、5184台が製造されたが、2003年からは199psを発揮する2.0Lターボに変更。さらに941台がラインオフした。
ハンドリングは安全志向になり、快適性も高められていた点が特徴。エンジンはトルクが太く、より文化的な仕上がりとなっていた。一方で興奮度合いでは、エリーゼには及ばない。そんな声を知ってか、220psのVXRも60台限定で作られている。
オペル・エコ・スピードスター(2002年)
ボディを伸ばし、車高を低め、215kg軽量化させたスピードスター。通常のオペル・スピードスターと同じエリーゼ用のタブシャシーを採用するが、ガルウイング・ドアの付いた専用のカーボンファイバー製ボディを載せている。
発表は2002年のパリ・モーターショー。エンジンは1248ccのコモンレール・ディーゼルで、最高出力は113psとうたわれていた。
空力特性を磨いたフォルムはテールが伸ばされ、空気抵抗を示すCd値は0.20と驚くほど良い。ストリームライナーとして、当時のFIAワールドスピードレコードを樹立。最高速度は257km/hに届く一方で、燃費は40.0km/Lを達成している。