【新旧比較】三菱アウトランダーPHEV 新型/先代モデル 変更点まとめ
公開 : 2021.10.28 13:00
フルモデルチェンジを遂げた新型三菱アウトランダーPHEV。パワートレインやインテリアなど先代モデルを比較します。
価格はそこまで上がっていない
10月28日についに国内仕様が発表となった新型アウトランダーPHEV。
実際の発売は12月16日からとなるが、同日より先行予約もスタートし、気になっている人も多くいることだろう。
そこで今回は今回発表された情報をもとに、先代モデルとの違いを比較してみたい。
まずは気になる価格から。新型は最もベーシックな「M(5人乗り)」の462万1100円から、最上級グレードとなる「P(7人乗り)」の532万700円というプライスタグが付けられている。
先代型の最終モデルはすべて5人乗りで、最もベーシックなグレードが「G」となり、価格は436万4800円。最上級グレードは「Sエディション」で529万4300円となっていた。
最も安価なグレード同士で比較するとおよそ30万円の価格増ということになるが、先代では標準搭載されていなかったスマートフォン連携ナビゲーションが備わり、その他機能も強化されていることを考えれば、実質的な価格は微増という範囲におさまっていると考えてもいいだろう。
一方、先代の最上級グレードの「Sエディション」は充実した装備に加え、ビルシュタイン社製のショックアブソーバーを標準装着したスポーティグレードという側面も持ち合わせていたため、新型との比較は1つ下の「Gプレミアムパッケージ(499万1800円)」が妥当かもしれない。
となるとこちらもやはり30万円ほどの増額ということになるが、こちらはこちらで7人乗り仕様と乗車定員が2名増えている点なども考慮すれば、やはり価格は微増ということになりそうだ。
大きく進化 パワートレインを比較
搭載されるエンジンは先代型と同じく2.4LのMIVECエンジンとなるが、高膨張比サイクル化による低回転領域での燃費向上に加え、エキゾーストマニホールド一体シリンダーヘッドやEGRクーラーなどの採用によって高回転高負荷領域での燃費も向上し、最高出力も+4kWの98kWを実現。
駆動用のモーターはフロントが60kWから85kWへ、リアが70kWから100kWへと大きく出力が向上され、フロントモーターをコントロールするパワードライブユニットには昇圧機能を新採用し、フロントモーターへの供給電圧を高めることで駆動力を増大。
ジェネレーターの発電効率もアップさせ、燃費の向上に貢献。
そして搭載される駆動用バッテリーは、電池パック構造の見直しやコンパクトな冷却システムの採用により、体積を小型化しながら容量を高めたリチウムイオン電池を採用し、先代よりも小型化を実現しながらも総電力量を先代の13.8kWhから20kWhへと拡大した。
これによりWLTCモードのEV走行換算距離(等価EVレンジ)を先代の57.6kmから87km(Mグレード)と約30kmも拡大しているのだ。
また、先代でも高い評価を集めていたツインモーター4WDをベースとした車両運動統合制御システム「S-AWC」に、新たに後輪側にもブレーキAYC機能を追加。
これにより、前後輪の駆動力を路面状態や運転状況に応じて最適に配分しながら、左右輪のブレーキ制御によるトルクベクタリングも前後輪ですることができ、四輪すべてのタイヤ能力をいっそうバランスよく、最大限に引き出すことが可能となった点も見逃せない点だろう。