【今売れているクルマは?】9月の欧州新車販売ランキング トップ10 EVが史上初の首位

公開 : 2021.10.27 06:45

9月の欧州新車販売台数は約96万台。最も売れたのはテスラ・モデル3で、VWゴルフから首位を奪いました。

テスラが史上初の首位獲得

テスラのモデル3フォルクスワーゲン・ゴルフを上回った。9月、欧州市場で最も売れたクルマは史上初めてEVとなった。

また、モデル3は欧州以外の国に本拠を置くメーカーのクルマとしても、初めてベストセラーとなった。9月の登録台数は約2万4600台で、市場シェアは2.6%に相当する。

テスラ・モデル3
テスラ・モデル3

自動車関連データ会社のJATO Dynamicsは、「販売店は半導体不足による新車の在庫問題に引き続き直面しています。その結果、多くの消費者が新車を1年以上待ちたくないと考え、中古車市場に目を向けています」と述べている。

新車登録台数は、半導体不足による新車不足が原因となり、全体で25%減の96万4800台にとどまった。電動モデルは44%増の22万1500台となり、ディーゼル車は51%減の16万7000台を記録した。

JATO Dynamicsは次のようにコメントしている。

「今年、業界はパンデミックにうまく対応しましたが、現在は新たなサプライチェーンの課題に直面しています。EVの人気の高まりは心強いものの、他のセグメントで見られる大きな落ち込みを相殺するほどの販売力はまだありません」

テスラは今月の成功により、24%のシェアでEV市場をリードしている。フォルクスワーゲン・グループは22%、ステランティスは13%、ヒュンダイ・キアは11%近いシェアを持つ。

プラグイン・ハイブリッド車(PHEV)では、フォード・クーガが3385台を販売してトップとなり、BMW 3シリーズが僅差で続いている。

販売ランキング 1~3位

1. テスラ・モデル3 2万4591台 58%増

テスラ・モデル3は、EVとして初めて、また欧州以外で生産されたクルマとして初めて、JATOの販売台数ランキングのトップに立ち、これまで以上の人気を博している。9月に2万4591台が売れ、昨年同時期と比べて58%増となり、圧倒的な強さを誇っていたフォルクスワーゲン・ゴルフを首位から引きずり下ろした。

2. ルノー・クリオ 1万8264台 23%減

前年同月比で23%減となったものの、今年9月のクリオの販売台数は1万8264台で、2位に返り咲いた。クリオは今年初め、1.6Lのガソリンエンジンと2基の電気モーターからなる新しいハイブリッド・パワートレインを搭載した。

3. ダチア・サンデロ 1万7988台 8%減

ルノー・クリオ
ルノー・クリオ

ダチア・サンデロは、最近値上げが発表されたにもかかわらず、依然として最も安いクルマの1つとして知られている。スタイリッシュに生まれ変わった新型サンデロは、LEDヘッドライトやインフォテインメント・タッチスクリーン(上級グレード)など、一部の人にとってはプレミアムともいえる装備を備えている。最新のクリオと同じプラットフォームを採用しており、その手頃な価格が大成功の要因であることは間違いない。

記事に関わった人々

  • 執筆

    AUTOCAR UK

    Autocar UK

    世界最古の自動車雑誌「Autocar」(1895年創刊)の英国版。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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