【コンセプトそのもの】トヨタ、新型EV「bZ4X」詳細発表 2022年中頃にグローバル発売予定
公開 : 2021.10.30 06:05 更新 : 2022.04.15 07:32
トヨタが新型電動SUVの「bZ4X」を発表。見慣れたフォルムに全く新しいデザインを取り入れています。
e-TNGA採用の最新型EV
トヨタ初の量産EV「bZ4X」は、今年初めに発表された先鋭的なコンセプトカーとほぼ変わらず、来年中頃に販売される予定だ。
車名の「bZ」は、2025年までに少なくとも15台のEVを発売するというトヨタの電動化戦略「Beyond Zero」を意味している。15台のうち7台は車名の一部に「bZ」が使われる。
その先駆けとなるbZ4Xは、スバルと共同開発した新しいEV用プラットフォーム「e-TNGA」を採用した最初のモデル。一方のスバルは、e-TNGAをフォレスターと同等サイズのSUV「ソルテラ」に使用する。
e-TNGAプラットフォームの特徴は、ショートオーバーハングとロングホイールベースで、「広々とした開放的なキャビン」を実現していることだという。トヨタによれば、後席のレッグルームは、レクサスのフラッグシップモデルであるLSの900mmに近いとのこと。このプラットフォームは、4輪駆動のクロスオーバー車(そのために「4X」という接尾語がついている)を支えるもので、快適性、接続性、開放感を重視している。
新型トヨタbZ4Xは、欧州では12月2日にデビューする予定。2022年中頃から日本、北米、中国、欧州など世界各地で発売される。
親しみやすくも新しいデザイン
シャープなスタイリング、がっしりとしたブラックのフェンダーパーツ、親しみやすいシルエット、ツートーンのルーフなど、売れ筋のRAV4の影響を受けていることが伺える。しかし、フロントエンドにまったく新しいデザインを採用するなど、bZシリーズのEVにはこれまでと異なるデザイン哲学が取り入れられるようだ。
従来のグリルの代わりに、運転支援用のセンサーを細いブラックパネルに配置し、シャープなデザインのヘッドライトとエアチャンネルを採用することでハンマーヘッド形状を作り出し、「独自性」を表現している。
キャビンは、ドライバーが「道路や重要な情報と直接つながっている感覚」を得られるように設計されている。インストゥルメントパネルは、前方の視認性向上のため低い位置に設置され、注意力の低下を最小限に抑えている。大型のセンターディスプレイ、ワイドなセンターコンソール、質感の高いダッシュボードなどは、コンセプトモデルから引き継がれている要素だ。
チーフエンジニアの豊島浩二氏は、新デザインのキャビンについて、「ターゲットとなるお客様は、家族や友人との時間を大切にされる方です。そのような時間を楽しみたいとき、トヨタのbZ4Xコンセプトは、そのためのハブとなります」と話す。