ヒュンダイ・グレンジャー レトロな高級セダンをEV化 ワンオフのヘリテージ・コンセプト公開
公開 : 2021.11.10 18:05
ヒュンダイの初代グレンジャーにオマージュを捧げるEVのワンオフ車が公開。レトロかつ未来的なデザインです。
歴史的モデルのヘリテージ・シリーズ
ヒュンダイは、高級セダン「グレンジャー」の発売35周年を記念して、レトロなスタイルのEVを発表した。同社の中で重要な歴史的モデルを称えるワンオフ・コンセプトである。
「ヘリテージ・シリーズ・グレンジャー」と呼ばれるこのコンセプトは、初代グレンジャーのスクエアなスタイリングに現代的な要素を多く取り入れた、「レトロフューチャリズム」というデザインスタイルを採用している。
フロントの大型クロームグリルをはじめ、新型アイオニック5に採用されているような、ピクセルを模したデザインのLEDヘッドライトなどを備えている。テールランプも同様に変更され、新しいホイールとサイドのボディクラッディングがレトロな雰囲気を醸し出している。
オリジナルの雰囲気を引き継いでいるエクステリアとは対照的に、インテリアは完全に再設計されている。従来のメーターやダッシュボードは、ワイドスクリーンのインフォテインメン・トシステムにシームレスにつながるデジタル・インストゥルメント・クラスターに置き換えられた。
ピアノにインスパイアされたダッシュボードにはサウンドバーが内蔵されており、18台のスピーカーによるサウンドシステムと連動して「コンサートホール」のような音響効果を実現しているという。
センターコンソールに設置されたセカンドスクリーンから、サウンドをはじめさまざまな機能を操作できる。ヘリテージ・シリーズ・グレンジャーの最もユニークな機能である、楽器メーカーのサミック(三益楽器)が開発したバーチャルピアノも操作可能だ。
レトロフューチャーなインテリア
フロントシート間のアームレストには秘密の収納スペースが隠されており、センターコンソールからはメタル製のギアセレクターが突き出ている。キャビンはウッド素材とグロス素材を組み合わせて仕上げられている。
リアの居住空間もデザインを一新した。ワインレッドの内装に、ナッパレザーのシートバックと、LEDで囲まれた「インフィニティ・ミラー」という特別な照明を採用している。
2.0Lのガソリンエンジンは電動パワートレインに変更されているが、具体的にどのようなユニットが使われているかは明らかにされていない。
三菱デボネアと同じプラットフォームを採用した初代グランディアは、韓国ではヒットしたものの、日本では3代目(XG)と4代目(TG)のみが輸入された。韓国含め海外では現在も最新モデルが販売されている。
今回のコンセプトは、ヒュンダイの過去の代表的なクルマを再モデル化するヘリテージ・シリーズの一環である。将来的には、SUVのギャロッパーもこのシリーズに加わる予定だ。