フェラーリBR20 世界で1台 GTC4ルッソがベース 内外装の違いを解説
公開 : 2021.11.12 10:45 更新 : 2021.11.12 10:48
フェラーリBR20が発表。内外装に顧客の以降を取り込んだ、世界で1台のワンオフです。内外装の違いを解説。
BR20の外装 50〜60年代モチーフ
フェラーリは、フェラーリBR20を発表した。顧客の要望に基づいて製作された、世界で1台のいわゆるワンオフモデルである。
フェラーリBR20は、4人乗りモデル「GTC4ルッソ」をベースとする。V12エンジンは共通であるが、BR20は2人乗りとなる。
デザインは、1950〜60年代の410 SAや500スーパーファストをモチーフにしているという。いっぽうでフェラーリは「懐古趣味はまったく感じさせません」とコメントする。
専用デザインは多岐にわたるが、その最たるものはヘッドライトだという。GTC4ルッソより低い位置にあり、デイライトはスリムだ。これによってボンネットがいっそう長くなめらかに見えるという。
4→2シーターに それでも全長伸ばす
全長はベースとなったGTC4ルッソより3インチ長く、これが特徴的なリアのオーバーハングをもたらす。
リアウインドウとCピラーを分離させた「フライング・バットレス」をモダンにアレンジした車体後部もBR20を特徴づけるディテールだ。
599 GTBフィオラノなどとデザイン上の繋がりを感じさせるだけでなく、空力的な通り道となっており、空気の出口はスポイラー下の黒い帯で隠されている。
またキャビンの印象を軽くするため、屋根をブラックにペイントしている。結果的にフロントウインドウからリアスクリーンまでつながっているように見える。
リアスクリーンは気流を導くようにテールゲート表面から立ち上がっている。
四灯のテールライトは、低く配置された専用デザインのテールパイプと視覚的に呼応させることをめざした。
周囲のアグレッシブなデザインのディフューザーには、ボディ底部に可動フラップが設けられている。
カーボンのディテールがふんだんに取り入れられる点もBR20のポイントとなる。
BR20の内装 ブラウン×カーボン
インテリアは、濃淡2色のブラウンのレザーとカーボンファイバーで構成される。
シートもダークブラウン。フェラーリ内では「ヘリタジ・テスタ・ディ・モロ」の名のカラーである。
車内空間は、フロントウインドウから後部のラゲッジ・コンパートメントまでさえぎるものがない。乗り込むと明るく軽快な印象を受けるという。
リアベンチとラゲッジデッキは、オークにカーボンファイバー製インサートがあしらわれている。これをフラットに折りたたむと、奥行きのある荷室とドアハンドルが現れる。
顧客が製作のあらゆる過程で深く関わった点について、フェラーリは「伝統的なコーチビルダーの技の典型例といえます」とコメントする。