ラドフォード・タイプ62-2 内装初公開 元F1ドライバーも開発に携わったレトロなスポーツカー

公開 : 2021.11.12 18:05

ロータスのレーシングカーにインスパイアされた「タイプ62-2」の内装が公開。レトロなデザインが特徴です。

レトロかつモダンなスタイル

英国のコーチビルダーであるラドフォードは、軽量素材や特注時計などを採用したデビューモデル「タイプ62-2」のインテリアを公開した。

ロータス・タイプ62にオマージュを捧げる2シーター・クーペで、今年初めに英国でデビューを果たしたが、そのインテリアはこれまで秘密にされていた。

ラドフォード・タイプ62-2
ラドフォード・タイプ62-2    ラドフォード

今回公開されたのは、F1にインスパイアされた「ジョン・プレイヤー・スペシャル」仕様のインテリアデザインで、ブラックを基調にゴールドのアクセントが添えられたカラーリングを内装にも反映している。随所にカーボンファイバーが使用され、ステアリングホイールの後ろには6.0インチのデジタルメーターが配置されている。

ダッシュボードの左右に設置されたスクリーンはドアミラーの役割を果たし、物理スイッチにより車内の主要機能を操作する。また、リアウィンドウがない分、バックミラーをディスプレイとカメラに変更している。

レトロスタイルの露出したギアリンケージや、マグネット式の携帯電話ドックが特徴的だが、5スピーカーのサウンドシステム、Bluetooth機能、Wi-Fi接続など現代的な機能も備えている。助手席の前には、時計とラップタイムを記録するストップウォッチの2つのブレモン製特注時計が設置されている。

職人技術と最高級素材の融合

性能を重視し、レース風のデザインを採用しているにもかかわらず、タイプ62-2には2人分の荷物を積むことができ、ツーリングにも適しているという。

ラドフォードのデザインチーフであるマーク・スタッブス氏は次のように述べている。

ラドフォード・タイプ62-2
ラドフォード・タイプ62-2    ラドフォード

「インテリアでは、熟練したクラフツマンシップと最高級の素材を使用し、ライトウェイト・スポーツカーのドライビング・エクスペリエンスを損なうことはありません」

「ラグジュアリーなオーダーメイドと高品質なクラフツマンシップの間の微妙な境界線を巧みに見つけ出しながらも、純粋なスポーツカーのエッセンスを伝えています」

「すべてがドライバーを中心に考えられ、作られている。体験がすべてであり、ドライバーがクルマに乗り降りするときの感覚がとても重要です。クルマに乗り込み、インテリアに滑り込むと、シートがあなたを掴んで運転を促してくれます」

62台の限定生産モデル

限定車であるタイプ62-2は、「レースをイメージした」という足回りを持つミドシップエンジンのレイアウトが特徴だ。今回は、62台のうち12台が生産されるジョン・プレイヤー・スペシャル仕様が初公開された。

このクルマは、米国を拠点とするラドフォード社が開発した。同社は、1948年に設立された英国のコーチビルダーの名前を復活させた会社で、元F1ワールドチャンピオンのジェンソン・バトン、デザイナーのマーク・スタッブス、司会者のアント・アンステッドの3人で構成されている。

ラドフォード・タイプ62-2
ラドフォード・タイプ62-2    ラドフォード

62-2は1960年代のロータス・タイプ62を忠実に再現しており、全高1133mmの低い車体に、ワイドフェンダーとサイドエアインテークを備えている。リアのダックテール・スポイラーは一部のモデルで装着可能だという。

仕様としては今回のジョン・プレイヤー・スペシャルを含め、「クラシック」と「ゴールド・リーフ」の計3種類が用意される。ロータス・エミーラと共通のトヨタ製3.5Lスーパーチャージャー付きV6エンジンを搭載し、トランスミッションは6速マニュアルまたは7速デュアルクラッチのいずれかを選択できる。

ベースモデルであるクラシックは最高出力436psを発揮し、パワーウェイトレシオは約1:1とされている。ゴールド・リーフでは、ピストン、カムシャフト、ECUマッピングをアップグレードし、最高出力を約500psまで引き上げている。いずれも性能の詳細はまだ明らかにされていない。

また、ゴールド・リーフではレースカー風のカラーリングが採用されているほか、オリジナルのタイプ62でダウンフォースを増やすために装着したリアウイングが追加されている。DCTを選択した場合には、リミテッド・スリップ・ディファレンシャルがオプションで用意されているほか、高度なABSとトラクション・コントロールも装備することができる。

記事に関わった人々

  • 執筆

    ジャック・ウォリック

    Jack Warrick

    英国編集部ライター
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    平成4年生まれ愛知在住。幼少期から乗り物好き。住宅営業や記事編集者といった職を経て、フリーランスとして自動車メディアで記事を書くことに。「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。

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