ポルシェ718ケイマン GT4 RS発表 500馬力のサーキット・ウエポン 

公開 : 2021.11.17 17:05  更新 : 2021.11.18 07:45

ポルシェはより軽量でパワフルな、718ケイマン GT4 RSを発表しました。速さは先代の911GT3 RSに迫ります。

NA 4.0L水平対向6気筒から500ps

執筆:Felix Page(フェリックス・ペイジ)
翻訳:Kenji Nakajima(中嶋健治)

 
ポルシェはミドシップ2シーター、718ケイマンのフラッグシップとして、GT4 RSを発表した。より速いラップタイムを追求した718ケイマンとするべく、入念な軽量化とパワーアップが施されている。

ポルシェのエンジニアは、718ケイマンに搭載される自然吸気の4.0L水平対向6気筒エンジンから、さらに80psと1.6kg-mを絞り出すことに成功。レッドラインも、9000rpmへ引き上げている。

ポルシェ718ケイマン GT4 RS(欧州仕様)
ポルシェ718ケイマン GT4 RS(欧州仕様)

その結果、718ケイマン GT4 RSの最高出力は500psを獲得。最大トルクは45.8kg-mとなり、0-100km/h加速を3.4秒でこなすという。

トランスミッションは、ポルシェが電光石火と表現する変速スピードを実現した、7速PDK。もちろん後輪駆動だ。

ボディは、ボンネットとフロントフェンダーを軽量なカーボンファイバー製に変更。車内のカーペットも軽いものに交換され、ドアハンドルはストラップに。防音材の使用量も削られ、リアウインドウも軽いものが装備されている。

これらのパワーアップとダイエットの効果として、車重あたりの馬力を示すパワーウエイトレシオは、353ps/tを実現した。

専用ボディとサスペンションを獲得

更にポルシェは、空力特性も磨き込んだ。レーシングマシンの911 RSRでも採用される、スワンネックと呼ばれる吊り下げ式のリアウイングに、巨大なフロントディフューザーを採用。車高は、通常の718ケイマン比で30mmも低められている。

その結果、ダウンフォースは従来のGT4から10%上昇。サーキット重視のパフォーマンス・モードでは、60%も高まるという。

ポルシェ718ケイマン GT4 RS(欧州仕様)
ポルシェ718ケイマン GT4 RS(欧州仕様)

加えてリアのサイドウインドウは、エンジンへ適切に空気を導くべく、エアインテークが付いたカバータイプへ変更。ドライバーの耳元で、スリリングな吸気ノイズを響かせてもくれるとのこと。

より鋭い操縦性を実現するため、ショックアブソーバーも特別仕様。サスペンション・スプリングとアンチロールバーも、専用レートが与えられている。

オプションとして、ヴァイサッハ・パッケージも提供される。写真の718ケイマン GT4 RSもその仕様で、専用のカーボンファイバー製ボディトリムのほか、アルミニウム製マフラーカッターやチタン製ロールケージなども選べる。

また、ホイールは専用の20インチ。鍛造によるアルミニウム製だけでなく、マグネシウム製も選べるそうだ。

記事に関わった人々

  • 執筆

    フェリックス・ペイジ

    Felix Page

    英国編集部ライター
  • 翻訳

    中嶋健治

    Kenji Nakajima

    1976年生まれ。地方私立大学の広報室を担当後、重度のクルマ好きが高じて脱サラ。フリーの翻訳家としてAUTOCAR JAPANの海外記事を担当することに。目下の夢は、トリノやサンタアガタ、モデナをレンタカーで気ままに探訪すること。おっちょこちょいが泣き所。

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