フォードF100エルミネーター レトロなEVコンセプト公開 高性能モーター搭載

公開 : 2021.11.19 06:25

往年のピックアップトラック、フォードF100のスタイルをそのままにEV化したコンセプトが公開されました。

レトロなワンオフトラック

フォードは、1978年に発売されたピックアップトラック「F100」を電動化したワンオフモデルを、米国のLAモーターショーで公開した。

F100エルミネーターと名付けられたこのコンセプトカーは、フォードのマスタング・マッハEの最上位グレードであるGTと同じツインモーターと4輪駆動を採用し、最高出力487ps、最大トルク87kg-mを発揮する。

フォードF100エルミネーター・コンセプト
フォードF100エルミネーター・コンセプト

設計を担当したのは、フォード・パフォーマンス部門。有名なホットロッドビルダーであるロードスター・ショップ(Roadster Shop)が製作したカスタムシャシーをべースとし、過去にマスタング・コブラジェット1400 EVの製作でも協力したMLeレースカーズ(Mle Racecars)と共同製作された。

ローダウンされたサスペンション、カスタムメイドのForgeline製3ピースアルミホイール、専用塗装を除いて、エクステリアにはオリジナルのF100と大きな変更はなく、パフォーマンスを秘めているというポテンシャルをほとんど感じさせない。インテリアでは、アルミニウム製のダッシュボード、レザーシート、マッハEと同じ最新のインフォテインメント・システムなどが採用されている。

EV向けハイパフォーマンス・パーツの紹介

このコンセプトカーは、フォードの電気モーター「エルミネーター」を紹介するために作られた。マスタング・マッハE GTに搭載されているこのモーターは、フォードが発表した初の電動パフォーマンスパーツだ。クレートモーターとも呼ばれ、個別で販売される。

エルミネーターは3900ドル(約45万円)で販売されており、「現代車からビンテージカー、トラック、SUVまでさまざまな車両を電動化するための横置き型パワートレイン」として、カスタムカービルダーをターゲットにしている。

フォードF100エルミネーター・コンセプト
フォードF100エルミネーター・コンセプト

フォード・パフォーマンス部門のグローバル・ディレクターであるマーク・ラッシュブルックは、次のように述べている。

「電動パフォーマンスが楽しいのは事実であり、業界がEVに移行するにつれて、モータースポーツやパフォーマンス・アフターマーケットも移行していくでしょう」

「フォードが製品面でEV革命をリードしようとしているように、フォード・パフォーマンスもパフォーマンスやモータースポーツの分野で勝利を収めることにコミットしています」

フォードがEVの高性能化というビジョンを披露するのは、今回が初めてではない。シェルビー・マスタングのマッハE GTコンセプトが同時に発表されたほか、多数のカスタム車が登場している。

記事に関わった人々

  • 執筆

    AUTOCAR UK

    Autocar UK

    世界最古の自動車雑誌「Autocar」(1895年創刊)の英国版。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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