3代目スズキ・ジムニーがトラックに 農家向けに英スタートアップ企業が製作

公開 : 2021.11.19 18:05  更新 : 2021.11.19 19:45

スズキ・ジムニーをベースとしたピックアップトラックが登場。最大500kgの積載量を実現しています。

農家向けの「ちょうどいいSUV」

英国のスタートアップ企業が、3代目スズキジムニーをベースにしたピックアップトラック「ヨンパー(Yomper)」を発表した。

製造するのは英ヨークシャー州のヨンパー4×4社で、ユートタイプの「Bergen」やドロップサイドタイプの「Commercial」など、主に5種類の仕様がある。ホイールベースは2250mmと2750mmの2種類から選ぶことができ、シャシーの改良により最大積載量500kgを実現している。

ヨンパー「Bergen」および「Commercial」
ヨンパー「Bergen」および「Commercial」    ヨンパー4×4

ジムニーの標準仕様(海外)である1.3L 16バルブ4気筒ガソリンエンジンを搭載しているが、ヨンパー4×4によれば、「働き者としての性能を重視し、新車に限りなく近い状態にするために、社内で大幅なオーバーホールとリビルトを行っている」とのこと。

同社のCEOであるジャイルズ・ウォーカーは、次のように語っている。

「わたし達は常に、高度なエンジニアリングの原理を応用して、特定の要求に応えるという環境で仕事をしてきました」

「わたしは、地元の人々(多くは農業従事者)から、適切な小型SUVが市場に存在しないという話を聞いたとき、それを作る絶好の機会だと思いました」

ボディとシャシーは特注

そのためには、新しいシャシーと特注の合金製ボディを製作する必要があった。その後、スバル・ブラットからインスピレーションを得て、Bergenを開発した。

ジムニーベースのピックアップトラックを設計・製造している会社は他にもあるが、ウォーカーCEOによると、ボディとシャシーを一から作り直す改造はヨンパーだけだそうだ。

ヨンパー「Bergen」および「Commercial」
ヨンパー「Bergen」および「Commercial」    ヨンパー4×4

「ヨンパーのようなカスタムメイドのボディとシャシーを作った例はありません。基本的には、スズキの駆動系とフロントボディを改造のベースとしてではなく、完全な車両を作るための部品として使用しています」

「これはエンジニアリング上の重要な違いであり、両方のボディスタイルを提供できることは、わたし達の設計の柔軟性とオーダーメイド性を示しています」

価格は仕様にもよるが、2万ポンド(約300万円)以下で製作できるという。

記事に関わった人々

  • 執筆

    ジャック・ウォリック

    Jack Warrick

    英国編集部ライター
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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