ロールス・ロイス「ブラックバッジ・ゴースト」日本導入 ダークサイドを知る新モデル

公開 : 2021.11.20 19:25

新型ゴーストの「ブラックバッジ」が日本発売。あえてダークな印象に仕立てた4000万円超えの高級車。じっくり撮影してきました。

「ゴーストの破壊的な側面を引き出したい」

ロールス・ロイス・モーター・カーズが、「ブラックバッジ・ゴースト」を日本で初披露し、国内受注を開始した。

ダークな雰囲気が演出された会場でアンベールされた「ブラックバッジ・ゴースト」。ブラックバッジは、2016年にカタログモデルのビスポーク車両として導入され、これまで「レイス」「ゴースト」「ドーン」「カリナン」に設定されている。

ロールス・ロイス・ブラックバッジ・ゴースト
ロールス・ロイス・ブラックバッジ・ゴースト    近藤浩之

新型の「ブラックバッジ・ゴースト」は、ロールス・ロイスのデザイナーによって名付けられた「ポスト・オピュレンス(脱贅沢)」をダークに表現するモデルとして、最高にピュアで最も技術的に進化したブラックバッジ・モデルになったという。

「ブラックバッジ・ゴーストは、ゴーストを純粋なブラックで永遠に覆い隠すことで、ゴーストの破壊的な側面を引き出そうと考えたお客様の要望を反映したクルマなのです」

4万4000色ものカラー・パターンをセレクトできるエクステリアには、クロームメッキ工程に特殊なクローム電解液を採用し、ステンレス・スチール製の下地に共析させて仕上げられたダーク・クロームのスピリット・オブ・エクスタシー、パンテオングリル、フィニッシャーエグゾーストなどをセット。

ブラックバッジ・ハウス・スタイルのデザインが施されたホイールは、バレル部分に22層のカーボンファイバーを3方向に交差させて配置し、リムの外周で折り返すことで合計44層のカーボンファイバーとなって強度が高められている。

新たなブラックバッジ その内装は?

インテリアは、ポスト・オピュレンスというデザイン哲学に忠実なものとなった。

トゥルケーゼのレザーをメインに、漆黒のレザーを組み合わせ、カーボンファイバーとメタリックファイバーを使った深みのあるダイヤモンド・パターンの繊細な生地、「ブラック・アンド・ネオン」がテーマのレザーシート、152個のLEDで構成されるレムニスケート・モチーフのイルミネーションがフェイシアの上下にセットされるなど、ハイコントラストに彩られている。

ロールス・ロイス・ブラックバッジ・ゴースト
ロールス・ロイス・ブラックバッジ・ゴースト    近藤浩之

このように様々な演出が施されるインテリアだが、ブラックバッジ・ゴーストのノワールな雰囲気をさらに高めるため、金属光沢の部品はあえて減らされているという。

ボンネットの下の6.75L V12ツインターボは、ゴーストの標準モデルに対し、29psアップの最高出力600ps、トルクも5.1kg-mアップの91.8kg-mを発揮。トランスミッションは、ZF製8速オートマティックだ。

前後ともに操舵するアクスルは、スロットル/ステアリングの操作に応じ、ドライバーへのフィードバックのレベルを調整してくれる。こうした動力性能の向上に対応して、エアサスペンションの容量もアップされロールを抑えるほか、ブレーキの作動ポイントも高めとなりペダル・ストロークが減らされている。

記事に関わった人々

  • 執筆 / 撮影

    近藤浩之

    Hiroyuki Kondo

    某自動車雑誌を経てフリーに。2013年に(株)スカイピクチャー設立(とはいっても1人で活動)。仕事は写真/動画の撮影編集、たまに作文。対象はクルマを始め、建築/フード/人物など幅広いが、要は何でも屋の便利屋。苦手なことは、自分のプロフィールを自分で書くこと(要はこの文章)

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