新型アウディRS3に試乗 5気筒ターボで400ps 足回り進化 字幕付き動画
公開 : 2021.11.29 19:15
新型アウディRS3の試乗動画です。先代と同じ5気筒ターボを搭載、独特のサウンドとフィーリングが魅力です。
足回りが一新 ハンドリング向上
今や絶滅危惧種とも言える存在になった多気筒ホットハッチだが、この新型アウディRS3には先代から引き継がれた2.5Lの5気筒ターボが搭載されている。パワーは変わらず400psだが、RS3史上初めて0-100km/h加速が4秒を下回り、最高速度は290km/hになった。
RS3といえば以前から狂気のA3とも言える速さが魅力であったが、今回は一味違う。ギアがワイドレシオ化された他、足回りも一新され、ハンドリングが大幅に向上した。
また昨今の4WDパフォーマンスカーの通例にならい、ゴルフRと同様のトルク・ベクタリング機能を備えるなど、多くの最新技術が投入されている。
ただしアウディである以上単にハードコアに振っているわけではなく、あらゆる面でスペシャルなクルマを目指しているようだ。カーボン・セラミック・ブレーキやピレリ・トロフェオRタイヤなども選択可能で、まるでスーパーカーのような装備が用意されている。
エンジンも素晴らしく、若干のターボラグはあるもののブーストがかかってからの加速は目をみはるものがある。非常に個性的で、オールドファッションな5気筒ユニットならではのフィーリングも魅力だ。
ライバル車にはない5気筒の魅力
コンフォート・モードを選択していれば1.4Lモデルと全く同じように走ることもでき、通勤での使用にも不満は出ないだろう。一方でドリフト・モードも用意され、すべてをオフにすれば容易に振り回すことができる。とは言え後輪駆動のそれとは異なり、ドリフトの維持にはやや大きめのステア操作が必要だ。
トレッドとタイヤ幅の拡大が非常に効いており、路面状態が手に取るようにわかるようになった。タイトなコーナーではやや不自然さが残るものの、速度域が上がれば優秀なデフのおかげで外側の後輪が旋回を助けてくれるのが伝わってくる。
今までのRS3よりもハンドリングが格段に向上し、単なるロケット推進のA3ではない楽しさが得られるようになった。しかしここで気になってくるのはその価格だろう。
オプションを含めると5万5000ポンド(850万円)、完全にフルオプションにすれば7万ポンド(1000万円)級のクルマになってしまった。
しかしゴルフRやメルセデスA45では得られないサウンドやフィーリングといった魅力があるのも事実であり、良いクルマであるがゆえに高価なのだろう。
詳細は動画にてお楽しみいただける。