どれが好き? クルマ業界のブーム 35選 後編 実用的なアイデアと見た目だけのもの

公開 : 2021.12.04 06:25

これまでクルマ好きの間で見られた「流行」を紹介。今でも人気のものもあれば、消えてしまったものもあります。

トラップハンド

このジョークグッズは、1回目は楽しく、2回目も少しだけ楽しいが、3回目には飽きてしまう。コメディの定番、トランクに誰かを閉じ込めたような偽物の手である。

もっとグロテスクなトラップハンドには、偽の血が付いていて、かなりリアルに見えるものもある。しかし、トニー・ソプラノ(ドラマ「ザ・ソプラノズ 哀愁のマフィア」の主人公)のように荷造りに失敗しない限り、トランクから手を出したままにする人はいないだろう。

トラップハンド
トラップハンド

弾痕

ボディを銃弾が貫通したときの惨状を目の当たりにしたことがある人は、なぜ自分のクルマにこれを再現しようとするのか不思議に思うだろう。しかし、2000年代初頭には、このような弾痕シールの流行があった。

ステッカー自体に害はないが、米国では銃撃戦に巻き込まれたと誤解され、ドライバーが警察に銃口を向けられて止められるという事件が複数発生している。そう考えると、古き良き時代のバンパーステッカーがより魅力的に思えてくる。

弾痕
弾痕

メーター類の追加

「知識は力なり」という言葉があるように、エンジンの状態を知る計器類が多ければ、非常に強力な武器になるはずだ。1920年代には、目的地に到着するまでの間、クルマの健康状態を注意深く監視する必要があったため、メーターを追加する傾向があった。

1980年代にはターボチャージャーが登場し、ブースト計は必須のディスプレイとなった。しかし、現代のクルマは複雑化し、デジタルが普及したことで、アナログメーターの追加は過去のものとなってしまった。

メーター類の追加
メーター類の追加

ビニールルーフ

ビニールルーフは馬車の名残であり、退屈なセダンにもエレガンスを与える。ロールス・ロイスは、シルバーシャドウのエバーフレックス・ルーフをオプションとして設定し、このスタイルを貫いたが、1980年代にはビニールルーフの時代は終わりを告げた。

ビニールルーフには、金属ルーフに発生した錆を隠すために改造していたという後ろ暗い一面もある。

ビニールルーフ
ビニールルーフ

アイラッシュ

クルマのデザインには、2種類のアイラッシュがある。1つは、ランボルギーニ・ミウラのように、ヘッドライトを繊細に縁取るもの。もう1つは、レトロなフィアット500やミニ、フォルクスワーゲンビートルなどに人気のあるゴム製のものだ。

このアクセサリーは、クルマの性能には何の影響も与えない。

アイラッシュ
アイラッシュ

フロントガラスのサンシェード

実用的なブームの1つであり、ドライバーがクルマ好きであることを示すだけでなく、その名の通り太陽光を遮るアイテムとして使われる。

1970年代に安価なプリントのものが登場すると、ドライバーと愛する人の名前を入れてカスタマイズすることが流行した。恋人がいない人のために、自動車メーカーはフロントガラスの上部にサンシェードをオプションで取り付けてくれるようになった。

フロントガラスのサンシェード
フロントガラスのサンシェード

記事に関わった人々

  • 執筆

    AUTOCAR UK

    Autocar UK

    世界最古の自動車雑誌「Autocar」(1895年創刊)の英国版。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

おすすめ記事

 

人気記事