トヨタ・ノア&ヴォクシー新型へ  どちらが売れていた? 歴史を振り返る

公開 : 2022.01.13 19:05  更新 : 2022.01.20 15:16

新型トヨタ・ノア&ヴォクシーが登場。初代から受け継がれる個性は、どちらが支持されていたのか歴史を振り返ります。

堂々「ノア」 独創「ヴォクシー

トヨタから第4世代となる新型ノア/ヴォクシー兄弟が登場した。

ノアとヴォクシーは、兄弟車と呼ぶように、基本的なメカニズムは2モデルともに同じで、異なるのはデザインのみとなる。

新型トヨタ・ノア(左)とヴォクシー(右)
新型トヨタ・ノア(左)とヴォクシー(右)    トヨタ

今回の新型モデルではノアは「堂々かつモダンなスタイル」、ヴォクシーは「先鋭かつ独創的なスタイルを追求」というデザインとなっている。

実際に見てみれば、ノアは太く大きなグリルが特徴的であるし、ヴォクシーは左右のウインカーが一直線につながっており、ヘッドライトがグリル内に設置される。

説明のとおりに、いかにもミニバンの王道というノアと、独創的なヴォクシーという違いになっている。

では、過去のモデルはどのような違いがあったのか。

まず、2014年1月に発売開始となった先代モデルはどうであったのか。

リリースを見ると、ノアは「ミニバンの王道をいく『堂々感』を表現」、ヴォクシーは「『毒気』のあるカッコよさ」を狙ったという。

具体的なデザインをいえば、ノアはフロントの上から下までの伸びる大きなグリルが特徴的で、ヴォクシーは逆にグリルが小さく、バンパーが大きい。

また、ヘッドライトはノアが大きく、ヴォクシーは上下に細い。ぱっちり目のノアと、切れ長の目のヴォクシーという違いだ。

王道のノアと、独創のヴォクシーという対比は、新型モデルと同じだ。

つまり、最新モデルは、先代となる3代目モデルの路線を踏襲しているのだ。

どちらが売れていた?

そんなノアとヴォクシーは、どちらが売れていたのか。

といえば、2014年から2021年までの3代目は、圧倒的なまでにヴォクシーの方がたくさん売れていた。

トヨタ・ヴォクシー(3代目)
トヨタ・ヴォクシー(3代目)    トヨタ

デビューの2014年はノアが約6万9000台だったのに対して、ヴォクシーは約10万9000台。4万台ほども差ができてしまったのだ。

また、2015~2021年も3~4万台ほどの差でつねにヴォクシーが、より多く売れていたのだ。

マーケットは切れ長ヘッドライトのヴォクシーを支持していたのだ。

では、そのさらに前となる2代目モデルは、どうであったのか。

2代目モデルは2007年6月に発売開始された。

そこでの2台の違いは、ノアが「上質で親しみやすいデザイン」、ヴォクシーは「クールで個性的なデザイン」を追求したと説明されている。

やはりヘッドライトはノアが上下に大きく、ヴォクシーは若干細い。

またバンパーの下側がヴォクシーの方が大きい、いわゆるエアロ風になっているのも特徴だ。2台の狙う方向性は、3代目や新型と同じだ。

そんな2代目の売り上げはどうだったのかといえば、やっぱりヴォクシーの方が多かった。

ただし、3代目ほどの差はなく、年間で1~2万台弱の差だ。

記事に関わった人々

  • 執筆

    鈴木ケンイチ

    Kenichi Suzuki

    1966年生まれ。中学時代は自転車、学生時代はオートバイにのめり込み、アルバイトはバイク便。一般誌/音楽誌でライターになった後も、やはり乗り物好きの本性は変わらず、気づけば自動車関連の仕事が中心に。30代はサーキット走行にのめり込み、ワンメイクレースにも参戦。愛車はマツダ・ロードスター。今の趣味はロードバイクと楽器演奏(ベース)。

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