ポルシェ911タルガ4 GTS デザインスタジオ設立50周年記念モデル発表 レストア車も公開

公開 : 2022.01.20 06:05

ポルシェ・デザイン設立50周年を記念して、911タルガに特別仕様車が登場。レストア車両も公開されました。

クラシックモデルの「新解釈」

ポルシェは、社外デザインスタジオ「ポルシェ・デザイン」の設立50周年を記念して、911の限定特別仕様車「911エディション50Yポルシェ・デザイン」を発表した。

911タルガ4 GTSをベースに、創業者フェルディナンド・ポルシェの孫にあたるフェルディナンド・アレクサンダー・ポルシェが1972年に設立したポルシェ・デザインを記念して、特注のスタイリングが施されている。

ポルシェ911エディション50Yポルシェ・デザイン
ポルシェ911エディション50Yポルシェ・デザイン    ポルシェ

ポルシェ・デザインは、自動車を除くさまざまなモノのデザインに特化したデザインスタジオとして設立された。長年にわたり、サングラス、時計、革製品などをデザイン・製造し、パナソニックなど他のブランドにもデザインサービスを提供している。

今回の特別仕様車では、ブラックのボディにプラチナサテン仕上げのタルガバーを組み合わせ、ステンレススチール製だったクラシックモデルをオマージュ。レトロスタイルのスポーツテックス・シートやグレーのサイドストライプなど、専用のデザインが採用されている。

パワートレインは標準の911タルガ4 GTSと同じで、最高出力480psのツインターボ・フラット6を搭載し、0-100km/h加速3.5秒、最高速度は307km/hに達する。トランスミッションは8速PDKまたは7速MTから選択可能。

生産予定台数は750台。1月19日から2505万円(税込)で予約受付を開始している。

1972年のタルガもフルレストア

また、ポルシェは1972年製911 S 2.4タルガのレストアモデルを公開した。

ポルシェ・デザインの設立年に製造されたこの車両は、もともとは放置されていた911 T 2.4タルガで、パーツが欠落し、レストアが必要な状態になっていた。ポルシェ・クラシックは、エンジンとシャシーを911 S仕様にアップグレードし、新品以上のコンディションにレストアした。

ポルシェ911エディション50Yポルシェ・デザイン
ポルシェ911エディション50Yポルシェ・デザイン    ポルシェ

ポルシェ・クラシックのディレクター、ウルリケ・ルッツは次のように語っている。

「新しい911エディション50Yポルシェ・デザインに対応するヒストリカルモデルを製作することが目的でした」

「Sonderwunsch(特別な願い)プログラムの助けも借りて、ユニークな2台のアイデアを実現することができました。レストア担当者の仕事は、新車の仕様をクラシックカーに丁寧に移植することでした」

レストア車された911 S 2.4タルガと911エディション50Yポルシェ・デザインは、シュトゥットガルトのポルシェ・ミュージアムで7月まで開催される特別展に出展される。

記事に関わった人々

  • 執筆

    AUTOCAR UK

    Autocar UK

    世界最古の自動車雑誌「Autocar」(1895年創刊)の英国版。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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