英デビッド・ブラウン クラシックな最新作「スピードバック・シルバーストン・エディション」公開 10台限定

公開 : 2022.01.24 06:25  更新 : 2022.04.14 16:59

アストンDB5に影響を受けたコーチビルドモデル「スピードバックGT」の特別仕様車が公開されました。

クラシックな車体に美しいディテール

英国の自動車メーカー、デビッド・ブラウン・オートモーティブは、10台限定生産モデル「スピードバック・シルバーストン・エディション」のうちの1台を公開した。

アジアの顧客のもとに届けられたこの車両は、2018年に発表された同モデル最新の個体で、生産には8000時間以上が費やされたという。顧客の要望を随所に取り入れたコーチビルド品だ。

スピードバック・シルバーストン・エディション
スピードバック・シルバーストン・エディション    デビッド・ブラウン

スピードバック・シルバーストン・エディションは、アストン マーティンDB5からインスピレーションを得たスピードバックGTの特別仕様車である。ジャガーXKRのシャシーをベースに、最高出力609psのツインスクロール・スーパーチャージャー付き5.0L V8エンジンを搭載。0-97km/h加速4.2秒、最高速度250km/hを実現している。

今回公開された車両のエクステリアは、8週間以上の工程を経て独特の色合いの「ブラック・メタリック」にハンドペイントされた後、ハンドブラシ加工のアルミニウムのディテールで仕上げられている。また、バーミンガム州の宝石店が製作したモノクロームのバッジと、特注の20インチホイール「アフターバーナー」が、外観にアグレッシブさを添えている。

インテリアでは、明るい「オイスター」色で仕上げられたヒーター/クーラー付きレザーシートを備えているほか、ダッシュボードとドアカードにはウッドを採用。メタル部分とジェット機をイメージしたエアコン送風口は、クロームでコーティングされている。

また、顧客はトランクにピクニックシートを指定した。この小さなベンチスタイルの椅子は、トランクフロアを折りたたむことで小さな座席になる。その他、特注のウールブランケット、レザーのウィスキーボトルホルダー、レザートリムのフラスコなど、ピクニックセットも一緒に注文された。

現代技術と英国の歴史を融合

スピードバック・シルバーストン・エディションは、62万ポンド(約9550万円)からとなっており、購入を検討する希望者は詳細について問い合わせることができる。AUTOCARは、あと何台生産されるかについてデビッド・ブラウンに問い合わせている。

この特別仕様車について、同社の創業者兼CEOのデビッド・ブラウンは、先の声明の中でこう述べている。

スピードバック・シルバーストン・エディション
スピードバック・シルバーストン・エディション    デビッド・ブラウン

「この最新作シルバーストン・エディションは、今や象徴的な存在となったスピードバックのフォルムの魅力を再認識させるとともに、シルバーストンの歴史にふさわしい賛辞となっています」

「デイビッド・ブラウン・オートモーティブが掲げる、オーダーメイドのコーチビルド技術と高い製造品質を、現代的なパフォーマンスと爽快な運転体験に融合させた、エモーショナルで時代を超えたスタイリッシュな結晶です」

シルバーストンを拠点とするデビッド・ブラウンは、2014年からクルマを生産しており、ミニ・リマスタードやサーキットに特化したミニ・リマスタード・オセリ・エディションなど、ミニベースのレストモッドを複数展開している。

記事に関わった人々

  • 執筆

    AUTOCAR UK

    Autocar UK

    世界最古の自動車雑誌「Autocar」(1895年創刊)の英国版。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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