「対面ダイネット」の軽キャンパー 車中泊が広がる、新型アトレー版ラクネル JCCS2022

公開 : 2022.02.22 11:45

軽キャンピングカーの「ラクネル・バンツアー」が登場。新型ダイハツ・アトレーがベースです。実車を隅々まで取材してきました。

メティオの「ラクネル」に新モデル

使い勝手のよさでファンを獲得しているメティオ(埼玉県)のオリジナルキャンピングカー「ラクネル・バンツアー」に、アトレーバージョンが加わった。

文字通り、新型ダイハツ・アトレーをベースとした軽キャンパーで、正式な車名を記すと「ラクネル・バンツアー・アトレーver.」ということになる。

メティオの「ラクネル・バンツアー・アトレーver.」のボディサイズは、全長3395×全幅1475×全高1890mm。新型アトレーRS 4WDをベースにOPを搭載した撮影車両は396万1099円。
メティオの「ラクネル・バンツアー・アトレーver.」のボディサイズは、全長3395×全幅1475×全高1890mm。新型アトレーRS 4WDをベースにOPを搭載した撮影車両は396万1099円。    高桑秀典

同社のハイエースをベースとしたラクネル・バンツアーと同じように、旅する秘密基地としての機能を、シチュエーションを問うことなく発揮してくれる。

ベース車は、ダイハツ・アトレーRS(2WD/4WD:CVT)で、乗車定員は4名、就寝定員は2名。

道の駅巡りや車中泊にピッタリのモデルで、コンパクトサイズだが、快適にバンライフをエンジョイすることができる。

メティオのスタッフが、「ユーザーさんに車内を広く使っていただけるように、広く造った、というか、そういう風にデザインしました」と語る内装は見ものだ。

対面で座れる、ダイネットモード

車内には、アルミをコの字にしたチャンネル材のフレームが組み込まれ、その上にマットをはめ込むことで、様々なレイアウトに対応。

フレームの組み方を変えることで、ベッドモードにもダイネットスペースにも変えられる。

対面ダイネットにした状態。脚の置き場もしっかり確保されている。注目は座面の下に収納のスペースが確保されていること。
対面ダイネットにした状態。脚の置き場もしっかり確保されている。注目は座面の下に収納のスペースが確保されていること。    高桑秀典

つまり車体に穴を開けることなく、フレームワークのみで複数のレイアウトを実現しているのだ。

そして特筆すべきは、頑強なフレームによって可能になった対面ダイネット。

「2人が対座状態で使える空間の確保を優先しており、ベース車はアトレーですが“ハイエース・キャンパー的”を実現しています」

走行時には、フレームやマットを外しリアにまとめることができるのも使い勝手がいい。

収納・装備/ADAS/価格について

「車中泊仕様車として、棚などを工夫して荷物を逃がせるようにしました。掘りごたつのようにオープンになっている対面ダイネットは、足もとが収納のための空間になっています。ロール状にした布団を置くスペースも車体後部に用意してあります」

その言葉通り、棚はスライドドアの上部に配置されているし、ベッドモードでは、マット下のほぼすべての空間が収納スペースになるから長尺物の置き場にも困らない。

対面ダイネットをバックドア側から見た様子。U字型に周り込むテーブルにマットを立てかけた。バックドアを横切る天板は取り外し可能。車体側面の上部は棚になっている。
対面ダイネットをバックドア側から見た様子。U字型に周り込むテーブルにマットを立てかけた。バックドアを横切る天板は取り外し可能。車体側面の上部は棚になっている。    高桑秀典

それに、車体後部のカウンターの内部には、冷蔵庫が鎮座している。

「容量18Lのコンプレッサー式冷蔵庫をマストアイテムとして使うことで、快適な車中泊を楽しんでいただけます。ビルトインの冷凍冷蔵庫はフタが上開きのモノをチョイスしているので、冷気も逃げにくいですし、スペースが犠牲になっていません」

フルモデルチェンジされたアトレーは4ナンバーとなったが、それにより軽乗用車だったアトレーワゴンよりも車体をスクエア化。全車速追従式ACCとレーンキープコントロールを設定するなど、軽キャンを新時代に導くモデルとして注目されている。

そんな新型アトレーをベースにした「ラクネル・バンツアー・アトレーver.」の価格は、302万5000円(2WD/CVT)~317万3500円(4WD/CVT)。4WD車にオプションを装備した撮影車両は396万1099円だ。

記事に関わった人々

  • 執筆 / 撮影

    高桑秀典

    Hidenori Takakuwa

    1971年生まれ。デジタルカメラの性能が著しく向上したことにより、自ら写真まで撮影するようになったが、本業はフリーランスのライター兼エディター。ミニチュアカーと旧車に深い愛情を注いでおり、1974年式アルファ・ロメオGT1600ジュニアを1998年から愛用中(ボディカラーは水色)。2児の父。往年の日産車も大好きなので、長男の名は「国光」
  • 執筆

    AUTOCAR JAPAN

    Autocar Japan

    世界最古の自動車雑誌「Autocar」(1895年創刊)の日本版。

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