排気量や馬力は関係ない! 遅くても運転が楽しいクルマ 20選 生粋のドライバーズカーたち
公開 : 2022.03.20 06:05
運転の楽しさに、排気量や馬力は必要ない。そんなことを教えてくれるドライバーズカーを20台紹介します。
もくじ
ー遅いクルマを速く走らせるほうが楽しい
ーオースチン・ヒーレー・スプライト(1958年)
ーオースチン・ミニ(1959年)
ーフィアット850スパイダー(1965年)
ーフォルクスワーゲン・ゴルフ(1974年)
ーボルボ240(1974年)
ートヨタMR2(1984年)
ープジョー205 XS(1986年)
ーマツダ・ロードスター(1989年)
ースズキ・カプチーノ(1991年)
ーシトロエン2CV(1948~1990年)
ープジョー106ラリー(1993年)
ーフォード・フォーカス(1998年)
ーフォード・ストリートカー(2003年)
ーマツダ・アクセラ(2003年)
ーシトロエンC1(2005年)
ー日産マーチ(2010年)
ーモーガン3ホイーラー(2012年)
ートヨタ86/スバルBRZ(2012年)
ーミニ・ハードトップ(2013年)
ー日産リーフ(2017年)
遅いクルマを速く走らせるほうが楽しい
突然だが、「楽しいクルマ」を思い浮かべてほしい。
そう言われて、ポルシェやランボルギーニといったメーカーが製造する、大排気量・高出力の高級車を思い浮かべた方も多いのではないだろうか。スポーツカーの運転は人生最高の体験の1つと言えるものだが、運転することを楽しむためにわざわざ重いローンを組む必要はない。
実際、現代の高性能スポーツカーの性能をフルに発揮できる場所は少ない。その結果、普通の道路で運転することにフラストレーションを感じることもある。
よく言われるように、「速いクルマを遅く走らせるより、遅いクルマを速く走らせる方が楽しい」ということもある。ここでは、運転の楽しさは馬力や排気量、加速力とは関係ない、ということを実証してくれるクルマを紹介する。
オースチン・ヒーレー・スプライト(1958年)
英国のスポーツカーブランド、オースチン・ヒーレーは、低予算のスポーツカー愛好家のために初代スプライトを開発した。そのため、価格もパワーもそれ相応に設定された。
「フロッグアイ(蛙の目)」のような独特のヘッドライトの奥には、モリス・マイナーから借用した948cc 4気筒エンジンを搭載し、最高出力44psにチューンアップされている。
スプライトはドラッグレースでは勝てないが、そのドライビングの純粋な面白さは、1950年代から1970年代にかけての英国産コンバーチブルの素晴らしさを端的に物語っている。
オースチン・ミニ(1959年)
初代ミニはもともと、スポーティにデザインされたものではない。低い着座位置、軽い車重、優れたエンジンなど、さまざまな要素のおかげで、ほぼ偶然にそうなったのである。
大がかりな改造を施さない限り、速度記録を更新することはできないが、「ゴーカートのようなハンドリング」という言葉を生み出したクルマであるということから、その魅力の深さをうかがい知ることができる。
モンテカルロで何度も優勝しているクーパーチューンのモデル(写真)は真のホットハッチだが、34psのベーシックなモデルでさえ、ハンドルを握れば数秒後には笑顔がこぼれるはずだ。
フィアット850スパイダー(1965年)
フィアットは850のラインナップを拡充し、1965年のジュネーブ・モーターショーでベルトーネデザインの新型スパイダーを発表した。標準の850に代わるスポーティなモデルとして販売され、欧州仕様車にはその理念を裏付けるように50psの843cc 4気筒エンジンが搭載されている。
決して速いとはいえないが、魅力的なドライビング・エクスペリエンスを提供し、エンスージアストから絶賛された。当時のパンフレットには、最高速度145km/hと謳われていた。