中古車価格、下落 2月の最高値一転 ロシア向け輸出減で SUV低下目立つ

公開 : 2022.03.20 13:10

中古車価格は2022年2月に最高値を記録しましたが、3月に入り下落中。ロシア向け輸出の減少が理由です。

ロシア向けの輸出、価格変化キー

中古車価格が上昇中という報道が2月まで続いた。2月には最高値をつけた。

理由は半導体不足だった。中古車市場では需給が逼迫。2月、中古車の平均単価は前年同月比20.1%アップの100万6000円(中古車オークション最大手ユー・エス・エス)。平均取引価格100万円を超えは初めて。

スバル・フォレスター(2021年)
スバルフォレスター(2021年)    神村聖

理由が半導体不足「だった」と記したのは、2月末〜2週間、状況が変わったからだ。

ユーストカードットコムによると中古車価格そのものが、5%低下している。

米マンハイムがレポートする「マンハイム米中古車価格指数」は米国の中古車価格動向を示す。

こちらを見ても、3月に入ってからの15日間で、2月比3.8%の下落。バンを除くすべての主要セグメントで価格下落が見られ、SUVが最も下落した。

話を日本に戻そう。

日本中古車輸出業協同組合(佐藤博理事長)のまとめによると、2021年の中古車輸出台数は2年ぶりに120万台を超えている。

日本中古車輸出業協同組合がまとめた中古車輸出台数を仕向け国別にソートすると、9か月連続でロシアが首位。アラブ首長国連邦とモンゴルがつづく。

なお、経済制裁措置から、2月時点でロシア向け中古車輸出のための配船は停止中。ロシアへの輸出が止まった。

ロシア向け輸出業者は、船積み待ちの落札した車両を再出品して現金化している動きが見られる。

中古車価格の下落と密接に関係する。

今後、ロシアによるウクライナ侵攻次第で、中古車価格は揺れ動くだろう。AUTOCARは引き続き、レポートする。

記事に関わった人々

  • 執筆

    上野太朗

    Taro Ueno

    1991年生まれ。親が買ってくれた玩具はミニカー、ゲームはレース系、書籍は自動車関連、週末は父のサーキット走行のタイム計測というエリート・コース(?)を歩む。学生時代はボルボ940→アルファ・スパイダー(916)→トヨタ86→アルファ156→マツダ・ロードスター(NC)→VWゴルフGTIにありったけのお金を溶かす。ある日突然、編集長から「遊びにこない?」の電話。現職に至る。

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