トヨタ・ハイエース(200系)最後の改良へ 「ドル箱車」は小ぶりな変化に?
公開 : 2022.03.30 05:45
海外では新機種が登場しているトヨタ・ハイエース。長年人気を維持し続けたドル箱車の最後の改良にせまります。
200系最後の改良となるか?
登場は2004年8月とまもなく18年目を迎える200系トヨタ・ハイエース。しかし未だに高い人気を誇り続けているのはご存知のとおりだ。
すでに日本国外では2019年から300系と呼ばれる新型が販売されているが、200系のようにキャブオーバータイプではなく、セミボンネットを持つスタイルとなったことで日本への導入は現在のところ見送られている(300系ハイエースをベースとしたグランエースのみが日本で販売中)。
そんなハイエースであるが、この4月に何かしらの動きがあるということで、早速首都圏のディーラーに足を運びリサーチをすることにした。
それによると今回の動きはフルモデルチェンジではなく、一部改良であることが判明した。
ライバル関係にある日産キャラバンは、先んじて車名をNV350キャラバンから慣れ親しんだキャラバンへと戻し、トランスミッションを7速ATへと多段化。
さらにディーゼルエンジンは新たにアライアンスを組む三菱製のものに置き換えるといった大型アップデートをおこなっている。
そのためそれに対抗する改良なのかと思いきや、どうやら法規制に対応するための改良が中心となるようだ。
それではどのような改良がなされるのか、今回の聞き取り調査で確認できた範囲でご紹介していこう。
キャラバンよりも小さな改良
今回の改良で比較的大きな部分となるのが、排出ガス規制に適合するためにディーゼルエンジンモデルで燃費の向上と、尿素SCR液(アドブルー)のタンク容量が拡大されたこと。そしてアドブルーの残量表示がマルチインフォメーションディスプレイに表示されるようになったことだろう。
カタログ値での燃費向上は1km/L未満にとどまるようだが、アドブルーの残量表示については従来型は「走行可能距離が2000kmになると警告灯が点灯する」というあいまいなものから変更となるため、使い勝手の向上という意味では歓迎したいところ。
また騒音対策としてはエンジン周りに吸音材が追加されるようで、これは乗車する側にとっても騒音が小さくなるという恩恵があるかもしれない。
どういったパーツ構成になるのかは不明だが、従来型ユーザーには新たな純正流用アップグレードのネタになりそうだ。
今回の法対応に関するハイエースの改良は以上となるようで、先行して改良されたキャラバンに比べると小さな範囲での改良という感は否めないが、裏を返せばそれでもなお圧倒的な人気を誇るハイエースだから、不必要に大きく変更する必要がないということなのかもしれない。
ただ、これ以外にも細かな部分での変更もあるようで、事項では法対応以外の改良についてチェックしてみたい。