新型アウディQ5 プロトタイプ発見 ベストセラーSUVの第3世代、2024年発売見込み

公開 : 2022.03.30 18:05

アウディは、ベストセラーSUVのQ5の次世代型を開発中です。冬季テスト用のプロトタイプを発見しました。

販売好調の中型SUV、第3世代へ

アウディは、世界的なベストセラーモデルであるQ5の次世代モデルを開発中だ。アウディ最後のICE車となる可能性がある。

2021年のアウディQ5の世界販売台数は5.3%増の29万3069台となり、4ブランドを抱えるアウディ・グループの総販売台数の約6分の1を占めるまでになった。現行モデルが発売されてから5年経った今も、アウディにとって極めて重要な存在である。

アウディQ5のプロトタイプ
アウディQ5のプロトタイプ    AUTOCAR

3代目となる次世代モデルは、2023年の発表と2024年の発売に向け、現在冬季テストを行っている。来年登場する同サイズの電動SUV、Q6 eトロンと並んでICE車を販売することで、人気を維持しようとする狙いがある。

新型Q5は、次期A4と同じフォルクスワーゲン・グループのMLBプラットフォームの進化版を採用すると予想される。

つまり、前輪駆動と四輪駆動を設定し、マイルド・ハイブリッドのガソリンおよびディーゼル、そしてプラグイン・ハイブリッド(PHEV)からなるお馴染みのパワートレインのラインナップを継続するものと思われる。

エンジンは、今後欧州で導入されるユーロ7の新しい排出ガス規制に合わせて再設計される。その1つが、フォルクスワーゲン・グループの2.0L 4気筒ターボガソリン「EA888」の第5世代で、燃料噴射システムの改良と新しい微粒子フィルターが採用される予定だ。

MLBプラットフォームの改良により、A8やQ8に採用されている四輪操舵システムがQ5にも導入されるほか、レベル2の自動運転機能、多数のコネクティビティ機能も導入されるだろう。

アウディ最後のエンジン車に?

今回目撃されたプロトタイプからは、クラムシェルボンネット、短いグリル、新しいヘッドライト、新しいエアインテークなど、フロントエンドが刷新されていることが伺える。

一方、リアはQ4 eトロンをモデルにしているようだが、プロトタイプに装着されたブレーキランプはテストのための仮設のものと思われる。

アウディQ5のプロトタイプ
アウディQ5のプロトタイプ    AUTOCAR

新型Q5は、現行のQ3やQ4 eトロンなどと同様、クーペSUVのスポーツバックも販売されると予想されている。

アウディはポルシェと共同開発中のPPEプラットフォームを、A4とA6のEVバージョンに採用する予定だが、新型Q6 eトロンが実質的にQ5の電動代替車となることから、後者にEVバージョンが採用されることはなさそうだ。

アウディは2026年からEVのみを発売し、2033年にはICE車の販売を完全に停止することを目指しており、Q5は同社最後のICE車の1つになる可能性が高い。

しかし、アウディは次期EVのA6 eトロンと一緒にICE車のA6を販売し続ける予定であるとも述べており、段階的に電動化を進めていく方針を示唆している。

記事に関わった人々

  • 執筆

    フェリックス・ペイジ

    Felix Page

    英国編集部ライター
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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