ポルシェ・パナメーラ、3代目へ 次期型プロトタイプ発見 PHEV性能大幅強化

公開 : 2022.04.04 18:05

次期ポルシェ・パナメーラの冬季テスト中のプロトタイプを発見。現行モデルとのデザイン上の違いはわずかです。

スタイリングはキャリーオーバー

ポルシェが2023年末の3代目モデルの発売に向けて準備を進めている新型パナメーラだが、今回そのプロトタイプが冬季テストしている様子をカメラが捉えた。

ブラックの塗装が施されたこのプロトタイプは、ポルシェのバッジを付けていない。フロントエンドのデザインは現行モデルのパナメーラに似ており、リアには新しいライトとスポイラーが装備されている。

ポルシェ・パナメーラのプロトタイプ
ポルシェ・パナメーラのプロトタイプ    AUTOCAR

社内開発コード「972」と呼ばれる次期パナメーラは、6年前に登場した現行モデルの外観を承継しつつ、細部を進化させたデザインになっているようだ。一方、パワートレインはBMW 8シリーズ・グランクーペやメルセデス・ベンツCLSと競合すべく大幅な改良が施されている。

EV航続距離は大幅向上?

ポルシェ・タイカンが同社の電動化を牽引する中、パナメーラはガソリンエンジンの改良を受ける予定で、排気システムを改善し、来るべきユーロ7排ガス規制を満たすためにソフトウェア調整を実施する見込みだ。

48Vのマイルドハイブリッドを備えた2.9L V6ツインターボと4.0L V8エンジンの改良版とともに、次期カイエン(4代目)にも計画されている新開発のプラグインハイブリッド・システムを採用するようだ。

ポルシェ・パナメーラ
ポルシェ・パナメーラ    AUTOCAR

詳細はまだ不明だが、ガソリンエンジンと電気モーターに、大容量のバッテリーと高速充電を可能にする新開発ソフトウェアを組み合わせて搭載すると考えられる。公式には何も発表されていないが、総合出力は向上するだろう。

また、走行モード機能の見直しにより、EV航続距離は現行のEハイブリッドの50kmを「大幅に上回る」ことが期待される。

972型発売は2023年頃か

インテリアにどのような変更が加えられるかは、いまのところ不明だ。ただし、5G通信に対応したポルシェ・コミュニケーション・マネジメント・システムのさらなる発展型が搭載される見込みである。

今回目撃されたプロトタイプが、本当に3代目パナメーラなのか疑問視する声も聞こえてきそうだが、歴代モデルのライフサイクルを見ると、単なる現行モデルのフェイスリフトではなく、次期型であると考えていいだろう。

ポルシェ・パナメーラ
ポルシェ・パナメーラ    AUTOCAR

初代970パナメーラは2010年に登場し、その後2013年にフェイスリフトされた。2代目の971は2016年に登場し、2020年にフェイスリフトを受けた。いずれも、ポルシェはパナメーラのライフサイクルを6~7年とし、発売から3~4年後にフェイスリフトを実施したのである。

ポルシェがこの戦略を続けるとすれば、次期「972」パナメーラは2023年の第3四半期までに発表され、同年末に販売開始となる可能性が高い。

記事に関わった人々

  • 執筆

    グレッグ・ケーブル

    Greg Kable

    英国編集部ライター
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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