911ベースのオフロード車 新型ゲンバラ・マーシャン 世界限定40台、年内に納車開始
公開 : 2022.04.27 06:25
ポルシェをベースとしたゲンバラの限定モデル「マーシャン」がまもなく完成し、年内に納車を開始します。
911ターボSをオフロード仕様に
マーク・フィリップ・ゲンバラが手がけるオフロード仕様のスーパーカー「マーシェン」の納車が、今年後半から開始されることが明らかになった。ポルシェ911ベースの限定モデルで、完成前でありながら「ほぼ完売」しているという。
最高出力750psのマーシャンは、最新のポルシェ911ターボSをベースにカスタマイズ。1980年代にパリ・ダカールラリーに参戦して成功を収めた959にインスパイアされたモデルである。生産予定の40台のうち、10台は発表前に販売され、あとの30台もほぼ完売したとのこと。残る数台については、購入希望者と協議中とされている。
マーク・フィリップ・ゲンバラ氏は、チューニン会社ゲンバラの創業者である故ウーヴェ・ゲンバラ氏の息子。同社は、911などポルシェのカスタマイズでよく知られている。
マーシェンは現在、欧州、中東、米国市場向けのホモロゲーションが行われている。
砂漠を走るスポーツカー
マーシャン(Marsien)という車名は、フランス語で「火星人」を意味する言葉で、開発の舞台となったUAEの砂漠にある火星のような砂丘をイメージしている。その名の通り、起伏の多い地形にも対応できるよう、数々の抜本的な変更が施されている。
チューナーのルーフ(RUF)が6気筒エンジンの出力を750ps、トルクを94kg-mに向上させ、0-100km/h加速2.6秒、最高速度330km/hに達する。
さらなる強化オプションとして、ターボチャージャーの強化、エンジンマッピングの見直し、トランスミッションの変更などにより出力を830psに向上させる「セカンド・ステージ」も用意されている。
ゲンバラによれば、このエンジンは最新のユーロ6排出ガス規制に適合しているとのこと。
サスペンションは、KWオートモーティブ社の特注品で、ソリッド・ピストン・ダンパーと「インテリジェント・アクティブ・ダンパー・コントロール」を採用したダブルウィッシュボーンをフロントに装備している。グランドクリアランスは、「ロードモード」では120mm、「オフロードモード」では250mmまで上げることができる。
ダンパーは20ミリ秒で状況に応じて反応するという。また、ポルシェがすでに提供している舗装路走行用のモードに加えて、グラベル、マッド、サンド、スノー用のドライビングモードが追加されている。