新旧コルベット、カマロが181台集合 富士を走ったC8オーナーの声は? 「シボレー・ファン・デイ2022」

公開 : 2022.06.09 05:45  更新 : 2023.05.19 14:10

「シボレー・ファン・デイ2022」に、全世代のコルベットが登場。右ハンドルになったC8でFSWを走ったオーナー達の声を集めました。

過去最多 366人が富士スピードウェイに

朝から真夏のような太陽が輝いた5月28日、富士スピードウェイのパドックにはコルベットカマロなどのアメリカン・スポーツカーが続々と集まってきた。

この光景が見られるのは実に3年ぶり。

ミドシップに生まれ変わったコルベット。日本で本格デリバリーが始まってから初のシボレー・ファン・デイに取材班が潜入した。
ミドシップに生まれ変わったコルベット。日本で本格デリバリーが始まってから初のシボレー・ファン・デイに取材班が潜入した。    宮澤佳久

アメリカを代表する自動車ブランド、シボレーの愛好者を対象にした「シボレー・ファン・デイ2022」がついに開催されたのだ。

ゼネラルモーターズ・ジャパン株式会社(以下GMジャパン)がこのイベントを初めて実施したのが2018年。当日限りの贅沢な体験ができる内容で好評を博し、翌年2019年の開催も大盛況のうちに幕を閉じた。

2020年からコロナ禍で延期されてきたが、日常が戻りつつある今年の春ごろに実施についてアナウンスが流れ、ホームページなどで参加応募を受け付けた。

待ちに待った当日、会場を埋め尽くした車両は181台を数え、オーナーや同伴者、シボレー・ファンなど合わせた参加人数は366名、過去最多を記録。

この結果は、昨年日本に右ハンドルが導入された「C8」こと8代目コルベットの好調なセールスが影響しているようだ。会場を見渡すと実際にC8が圧倒的に多いと感じた。

コルベットは70周年へ 全世代揃い踏み

そんなC8オーナーたちを釘付けにしたのが歴代コルベットの展示である。

来年で70周年を迎える節目に際し、初代C1から現行モデルまでの8台がズラリと整列。1台ずつデザインを見比べたり、写真に収めるなど、ギャラリーの目を楽しませた。

C1からC8まで、歴代コルベットが並ぶヘリテージ展示。カメラを手にしたファンが後を絶たない。
C1からC8まで、歴代コルベットが並ぶヘリテージ展示。カメラを手にしたファンが後を絶たない。    宮澤佳久

そのほか盛りだくさんの企画で会場の熱気はヒートアップ! 実際にどんなプログラムが行われたのか、多くのファンを惹きつける理由を探るべくレポートしよう。

プログラムの目玉の1つ、コンクール・デレガンスは、参加車両の中から一般投票で美しさを競うコンテストだ。

本来コンクール・デレガンスはクラシックカーのコンペティションを指すが、ここでは年式やモデルを限定せず、どの車両にもチャンスがある公平なもの。

票を多く集めた1位から3位までの入賞者はステージで表彰され、GMジャパンの若松社長よりトロフィーが手渡された。

1位に輝いたのは、オレンジ・ボディにレーシングストライプが際立つAさんの愛車、2021年式C8だ。「このコルベットは2台目です、乗っていて本当に良かった!」と喜びの声を聞くことができた。

MAX 180km/h 走行プログラムに歓喜

レーシングコースで繰り広げられたのは、自分の愛車のハンドルを握って走行できる体験プログラム。先導者が付いた3グループが同時にスタートし、20分間の走行が楽しめる。

最高速度140km/hを上限とするエンジョイ走行は、カマロが多い印象だ。そのほかC7やC8、新型Z06なども参加していた。

ヘルメット/グローブ着用のアクティブ走行会は、車速を180km/hまで上げて愛車の性能を確かめられる。非日常を味わえるプログラムだ。
ヘルメット/グローブ着用のアクティブ走行会は、車速を180km/hまで上げて愛車の性能を確かめられる。非日常を味わえるプログラムだ。    宮澤佳久

ヘルメットとグローブを着用したドライバーが駆るアクティブ走行は、最高速度180km/hまで可能に。参加車両はC8が一番多く、そのほかV8サウンドを奏でるカマロSSの姿も。

富士スピードウェイの1周は4563m。最大の特徴でもある全長1475m のホームストレートを駆け抜けることができる本格的サーキット走行は、参加者にとって愛車のポテンシャルが確認できる貴重な体験となる。

「カーブは難しいけれど、アクセルを踏みつけて走ったホームストレートの爽快感は格別。マイカーで運転することがより楽しいと感じることができました」

体験者のひとりが語ってくれたように、走り終えたあとはみな一様に心地よい興奮と満足感に包まれていた。

記事に関わった人々

  • 執筆

    小原れみ

    大学在学中に創刊されたアメリカの自動車カスタム文化を紹介する雑誌に影響を受け、インターンシップを経て編集部員に。1996年よりフリーランスのライターに転向。米国車やカスタム車両専門誌の執筆を中心にアメリカン・カルチャー全般を担当する。愛車は、熟練ビルダーである夫の指導を受けてフレーム製作から始めた1932年式フォードのホットロッド。無類の工具&ネジ好き。
  • 撮影

    宮澤佳久

    Yoshihisa Miyazawa

    1963年生まれ。日大芸術学部写真学科を卒業後、スタジオ、個人写真家の助手を経て、1989年に独立。人物撮影を中心に、雑誌/広告/カタログ/ウェブ媒体などで撮影。大のクルマ好きでありながら、仕事柄、荷物が多く積める実用車ばかり乗り継いできた。遅咲きデビューの自動車専門誌。多様な被写体を撮ってきた経験を活かしつつ、老体に鞭を打ち日々奮闘中。
  • 編集

    徳永徹

    Tetsu Tokunaga

    1975年生まれ。2013年にCLASSIC & SPORTS CAR日本版創刊号の製作に関わったあと、AUTOCAR JAPAN編集部に加わる。クルマ遊びは、新車購入よりも、格安中古車を手に入れ、パテ盛り、コンパウンド磨きで仕上げるのがモットー。ただし不器用。

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