キャデラック 新型LMDh車両「プロジェクトGTPハイパーカー」公開 2023年レースデビュー
公開 : 2022.06.10 18:25
キャデラックは、来年のIMSAとWECに投入する新型ハイパーカーを公開。トヨタGR010ハイブリッドとも刃を交えます。
IMSA/WECに参戦する新車両
キャデラックは、2023年のIMSAウェザーテック・スポーツカー選手権に投入する新型マシン「プロジェクトGTPハイパーカー」を公開した。
ル・マン・デイトナ・ハイブリッド(LMDh)規定に基づき製作されたプロトタイプ・ハイパーカーで、世界耐久選手権(WEC)と米国のIMSAにおける新クラス「GTP」への参戦が可能だ。
2023年はキャデラックとともに、ポルシェ、BMW、アキュラ、そして翌年にはランボルギーニとアルピーヌがIMSAに参戦する予定となっている。
新型プロジェクトGTPハイパーカーは、ダラーラ製シャシーに新開発の5.5L V8 DOHCエンジンを搭載。ウィリアムズ・アドバンスド・エンジニアリング製のバッテリーおよび出力50psの電気モーターをエクストラック製トランスミッションに組み込んだ、ハイブリッドシステムである。
縦長のヘッドライトとアグレッシブなバンパーなど、キャデラックCT5-Vブラックウィングのような市販の高性能モデルを彷彿とさせるスタイリングとなっている。全体的には2017年からIMSAに参戦した「DPi-V.R」にも似ている。
フロントホイールアーチの後ろには、1950年にル・マンで11位に入賞したキャデラック初のプロトタイプ・レーシングカーにちなんで「Le Monstre」の名が記されている。
プロジェクトGTPハイパーカーは、今夏からテストを開始し、2023年のロレックス・デイトナ24時間レースでデビューする予定である。
トヨタやプジョーとも対戦
マシンの運営は、現在DPi-V.Rを使用しているチップ・ガナッシ・レーシングとアクション・エクスプレス・レーシングによって行われる。2023年のル・マン24時間は、キャデラックにとって2002年(ノーススターLMPが9位と12位でゴール)以来の参戦となる。
ゼネラルモーターズのスポーツカー・レーシング・プログラムマネージャーであるローラ・ウォントロプ・クラウザーは、次のように述べている。
「キャデラックのような米国を代表するブランドでル・マンを戦えるのは、とても光栄なことです」
「キャデラックのレーシング・レガシーを積み重ねていくために、世界で最も過酷なレースで、最高の仲間と競い合うことを、チーム全員が大いに喜んでいます」
キャデラック副社長のロリー・ハービーは、次のようにコメントしている。
「20年ぶりにル・マンに戻ることができ、わたし達は皆、感激しています。2023年のIMSAとWECの両選手権に参戦することで、キャデラック・レーシングは、その能力、クラフトマンシップ、テクノロジーを実証できます」
IMSAの新しいGTPカテゴリーには、WECのハイパーカー・クラスの車両も参加できる。そのため、キャデラックのプロジェクトGTPハイパーカーは、2023年のデイトナでトヨタGR010ハイブリッドやプジョー9X8と競い合うことになる。
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