【実際に購入レポート】ポルシェ・タイカンの長期テスト(6) 旅館ホテルの充電事情/テスト車最新情報

公開 : 2022.06.13 12:05

AUTOCAR JAPANの笹本健次編集長のポルシェ・タイカン購入レポート。充電器の最新情報とタイカンの近況をレポートします。

旅館ホテルの最近の充電事情

今回は、旅館ホテルの最近の充電事情について書いてみよう。

このところの、最も大きな問題は、約7年前に政府の補助金を使用して設置した充電器の扱いである。

旅館ホテルは最近、約7年前に政府の補助金を使用して設置した充電器の減価償却が終わり、参入業者の撤退も見られる。システムの評判が良くないものもある。
旅館ホテルは最近、約7年前に政府の補助金を使用して設置した充電器の減価償却が終わり、参入業者の撤退も見られる。システムの評判が良くないものもある。

当時、補助金利用を前提に、JTBなどが充電器事業に参入し、ほぼ無料で、3kWの普通充電器を全国の旅館ホテル数千軒に装備した実績がある。

しかし、この充電器の減価償却が終わり、参入業者も撤退することから、今年の2月から全国共通のeMPカードで利用できたシステムが使えなくなり、多くの施設が、トヨタウォレットでしか決済ができない仕組みになっているようだ。

しかも、このシステムが非常に面倒で、かなり不評を買っている。

これまでの共通カードは何のため、と思える仕打ちで、時代に逆らっているのは本当に腹立たしい。

実は常磐ホテルも、ポルシェの2基以外の、これまでの3kWの2基が該当しており、しかも、担当者が一存でトヨタウォレットに変更してしまっていたが、宿独自のパスワードを使用して直接充電できるようにした。

更に、この際、充電器の管理を全て旅館側で行うこととし、施設利用者には、使い放題で、8kWでも3kWでも一律1000円を頂くことにした。現在の電力料金なら40kwh程度充電すれば元が取れるはずである。

無論、ポルシェのオーナーだけは無料で、しかも、特別プレゼントがあるのは変わらない。

今後は、当ホテルにお泊りのEV使用のお客様は、フロントに申し出て頂ければスムーズに充電ができる。

何れ、EVが増加し、それに伴って、充電器の数も増やしてゆけば、現在コンセントだけを設置していて、無料で使用がOKの施設でも、有料になってゆくのは目に見えている。

その際、如何にストレスなく充電ができるかが、とても重要になってくる。

現状の最善の策は、国の補助金を使用して、6kWの充電器を新たに設置することであろう。これなら、当分は大丈夫だと思う。

無論、ポルシェの8kWならもっと良いが。

購入したポルシェ・タイカンは「順調」

さて、タイカンは、相変わらずトラブルもなく、順調に距離を重ねている。

ポルシェ社からは、プログラムの不具合があるため、入庫して、プログラムの書き換えを行ってほしいという、サービスキャンペーンの知らせが来たが、このところ、多忙でまだ入庫していない。

購入したポルシェ・タイカンは、6月10日時点で、オドメーターは3519kmを指す。経済面でも良い結果を得た。
購入したポルシェ・タイカンは、6月10日時点で、オドメーターは3519kmを指す。経済面でも良い結果を得た。

6月10日時点で、オドメーターは3519kmを指している。満充電での走行可能距離は390kmまで伸びた。

先日、驚いたのは、タイカンに乗り換えて、月々の運行費用(甲府と川崎の往復が主)の請求が劇的に少なくなったことで、6年ぐらい前のハイオク仕様のメルセデス・ベンツCクラスの時は、月に13万円程度かかっていたが、ディーゼルのジャガーXEに換えて、約半分となり、この金額は、レンジローバー・イヴォークでも変わらなかった。

それが、先月の請求では。3万円レベルに下がった(高速代と洗車代だけ)。電気代は、現状では月5000円程度だから、誠に経済的だ。

次回は、スポーツランド山梨という、ミニサーキットで走ってみたいと思っている。

記事に関わった人々

  • 執筆 / 撮影

    笹本健次

    Kenji Sasamoto

    1949年生まれ。趣味の出版社ネコ・パブリッシングのファウンダー。2011年9月よりAUTOCAR JAPANの編集長を務める。出版業界での長期にわたる豊富な経験を持ち、得意とする分野も自動車のみならず鉄道、モーターサイクルなど多岐にわたる。フェラーリ、ポルシェのファナティックとしても有名。

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